前立腺癌、重粒子治療体験記

前立腺癌と重粒子治療について、私の経験をお伝えして行きたいと思います。

2021-06-01から1ヶ月間の記事一覧

68.事件

この辺りになって来ると病院生活にも慣れて来て結構話をする人も増え、談笑できる様になってきました。 その中には地方から治療に来ていて、一時退院の時は東京のホテルに泊まって観光を楽しんでいる人や、娘夫婦の家に泊まりに行ってる人とか、治療の傍ら一…

67.初めての後遺症について

この連休に入る前に体調に少しだけ変化がありました。3回目の照射の晩くらいから、尿の出が若干悪くなっているように感じました。翌朝、一時退院の話の他にその話を看護師さんに言うと、照射すると前立腺が腫れるので尿の出が悪くなるとの説明があり、薬を…

66.無事に一時退院の許可

朝、目が覚めて、看護師さんが来た時に早速一時退院の話をしました。一瞬、今?みたいなビックリした顔をしましたが、直ぐに笑いながら返事をしてくれました。 その後は昨日の繰り返し。ウォーキングしてご飯食べて、ひたすら待って呼び出しがかかり、地獄の…

65.もがく日々

3回目の照射が終了しベッドで暫く横になり、その後、今回は頑張ってウォーキングをして、その後食事となりまた同室の人と治療について話をして、またベッドに戻り今日の事を思い出しどうにかならないか悩み、妻とメールをして就寝の時間。 昨日とほぼ同じ事…

64.照射3回目

午後もまたひたすら待つ時間が続きます。同室の人はあの緊張感に耐えきれず動いてしまったと言ったたけど大丈夫なのだろか。動いてしまったと言ってたけど、意識的に動いたのだろうか、無意識的に、身体が勝手に動いてしまったのだろうか、細かい事が気にな…

63.照射前の葛藤

その後、先生の回診でも特に異常は無し。今日もまたひたすら呼ばれるのを待つ1日が始まります。今日は水曜日、先週の今頃は会社で最後の引き継ぎをしていたな〜などと思いながら、その時は気楽な入院生活を想像していたの思い出します。 ただ寝ているだけで…

62.ウォーキング

昨晩もいつの間にか寝ていて朝になりました。看護師さんがいつもの回診に来てくれて、自分は大丈夫ですという返事。外見は大丈夫だけど精神的に良くない状態だったけど、忙しそうな看護師さんを見て、昨日もそうでしたが言うのをやめました。 寝不足でだるい…

61.自己嫌悪

その後、何とか気を取り直して食事に向かいました。相変わらず20人近くの人がおり、私みたいな感じの人は見当たりません。会話をしている人、テレビを見ている人、ケータイをいじっている人、周りの人達が皆、順調に治療を受けているように見えます。 この…

60.パニック

動かないようにしているのに、動いているように感じる。本当に動いているのか、それとも止まってられているのか。止まってないとしたら、どこかの臓器にあたってしまっているのでは、当たったしまったらどうなってしまうのか、と、頭の中がグチャグチャにな…

59.静止のプレッシャー

新治療研究室に入り受付をして椅子に座りました。たった4日前に来ているのに随分経ったような感じに思えました。そして、忘れていた例の音が、奥の方から聞こえてきました。 すると急にあの時の緊張感が蘇ってきました。照射がずれると他の臓器がやられてし…

58.照射2回目

すっかり気合が無くなっていた私は、1回目とは違い本当にダラダラ歩いて新治療研究棟に向かいました。間違い易い地下一階の通路を何とか抜けて、エレベーターの所まで来ました。 と、何か前回と違った雰囲気を感じました。もう一度今来た通路を引き返してみ…

57.ひたすら待つ

1回目の照射がお昼過ぎだったので、午前はさすがに無いのかなと理解したのですが、その後の午後も延々とお呼びはかかりません。 昼食も終え3時を過ぎ、いささか不安になってきます。どうしちゃったんだろう、まさか今日は中止?なんて事が頭の中を駆け巡り…

56.照射2回目に向けて

お孫ちゃんと鉄ちゃんと、この一時退院ですっかり気分転換してきた私はこの夜はグッスリ眠れて、いよいよ本格的な治療となる第二週目、気合十分で朝からベッドでスタンバイしていました。 またこの日から予定通り、朝、晩とウォーキングをする事にしました。…

55.久しぶりの鉄ちゃん

病院には夜の8時までに帰れば良かったので、家でまったりとしている時間はたっぷりありました。かと言って何かする訳でも無く、暫くボンヤリとしていました。 何気なく愛犬とテレビを見ていると再放送なのか旅番組をやっていました。すると、さっきまで家を…

54.病院へ

お孫ちゃんのイベントが終了し、皆で食事をして幸せな時間を過ごした後、家に帰りました。少し疲れたのか、やっぱり家はいいな〜などと言いながら寝転がっていました。小腹が空き体調が悪い訳でもないので思わず一杯と行きたくなりましたが、ここは妻の目も…

53.帰宅生活の楽しみ

家までは電車で帰りました。荷物もそれほど無かったので、特に妻にお迎えも頼まず一人で帰りました。2時間近く電車に乗るのですが、この時は医師の言葉が思い出され、長く前立腺の周辺を圧迫しないようにするため、空いてる電車の中でも立って帰りました。…

52.入院3日目、一時帰宅

午後たんまり寝てしまった関係で、またその夜は全く眠れず、病室で本を読んだり音楽を聞いたり、病室を出て食堂でまったりしてたりしました。特に身体の変調は無く、照射の時にも緊張のせいもありましたが痛さとか熱さとかは特に無かったので、本当に放射線…

51.夕食

随分と寝てしまい夕食の時間となり、その前に一時退院の事が気になっていたので看護師さんに確認に行きました。今日は木曜日、照射スケジュールでは、次の照射は土日を挟んで来週の火曜日となっていたので、それまでの間一時退院の希望を伝えました。一応医…

50.照射を終えて

受付の椅子に座り込んだ私は暫く動けませんでした。緊張と恐怖から解放された事で、身体中に倦怠感が漂い、照射中の静止がかなりのストレスだった事が分かりました。 事前に調べていたにも拘らず、まさか照射がこれほど緊張感があるとは思ってもみなかった。…

49.照射終了

もう照射が始まっているでしょう、その間必死という言葉しか見当たらない、照射中のじっとしている時間。痛さとか熱さとかを感じている暇も無く、早く時が経ってくれっ、と心の中で呟きながら我慢していました。身体にうっすら冷や汗を感じます。心では静止…

48.照射

やっと体制が整ったのか、先生達がササっと居なくなりました。今度こそ始まると気合を入れ直しました。私は既に照射が始まっているものと思い、多少緊張しながらも身体を絶対に動かさないよう、頑張っていました。 そんな時にマイクの声がしました。「もう少…