前立腺癌、重粒子治療体験記

前立腺癌と重粒子治療について、私の経験をお伝えして行きたいと思います。

504.私の愛車遍歴の思い出、17

兄はますます高級嗜好となって行きました。そしてカリーナの後のローレルも直ぐに飽きてしまったようで、その1年後位に、我が家では自家用車としては初めての新車を買う事になったのです。それがローレルの四代目でした。当時CMでは、確かあの有名なファッションブランドの創設者、ジバンシイが宣伝していたと思います。日産もこのローレルにはかなり力を入れているのが分かりました。

両親もさすがにこの車にはビックリしたようでしたが、兄も既に社会人です。金銭的な事は関係無いという感じで、母なんかは「大事に乗りなさい」程度のリアクションでした😅。確かにこのローレルは中々格好が良く、同じ日産のセドリックやグロリアをスポーティーにしたような、若者に向けてのコンセプトを感じました。ツートンの色合いも綺麗で走りも優雅。さらにターボエンジンと、メダリストという上級グレード。兄もかなり気合いを入れて買った車でした。前のローレルにお別れも出来ずに、いきなりやって来た四代目でした。私は既にミラージュを持っていたので、特にどうこう思う事は無かったのですが、この車が来た事でミラージュの車庫からの出し入れに神経を使う事になったのです。とにかく兄の気合いが半端無かった車なのでぶつけては大変。駐車場からの出し入れにとても気を遣うようになったのでした。

そしてこのローレルは、家族には結構役に立ったのです。父なんかは結構ゴルフの時に、兄に乗せて行って貰うようになったり(それまでは電車で重いゴルフバックを担いで行っていたのです😳)、私はこのローレルが来た頃は、ちょうど私の卒業式シーズンに当たっていたので、良く貸して貰いました。また彼女も同じ歳なので、同様に卒業式やら謝恩会のような物があったので、その時にもこのローレルを借りて、送迎したのです。このような式典会場にミラージュで送り迎えするのはちょっと気が引けていたので、このローレルが本当にジャストタイミング、結構使わせて貰ったのです。

私の大学は都心から結構離れていたので、このローレルに乗って行って、卒業式に出席。大学ではお祝いに来てくれた後輩達から羨望の眼差しで見られて、中々いい気持ちでした😅。これはミラージュに乗っている時に感じる視線とはまた別な感覚。単純に「新車だ〜」とか「いいなあ〜」といった言葉を投げかけられるし、それに対応する気分は本当にいい気分。自分の車でも無いのに、有頂天な気分でした。車に対して初めて「ステイタス」を感じた場面でもありました。当時の若者はそれ位、車に対する憧れが強かったのだと思います。そしてこの時、車という物はこう言った式典には、それなりの車種じゃないと場違いな感じになるという事を感じたのです。このローレルは本当にいい時に来てくれたと思ったモノでした。

またこの時、後輩達の話を聞いていると、このローレルという車種が、何と言うか、頃合いがいいと言うか、20代の若者にはちょうど憧れる事が出来ると言うか、何とか自分でも手が届くと言うギリギリのラインなのが、羨望を受けるのだと言う事が理解出来たのです。これがもしクラウンとかセドリックだったら、ハナから20代の連中が買う車ではありませんし、金額的にもイメージが沸かないと思います。その下の世代をターゲットにしている車だからこそ、若者も反応しますし、何とか頑張って買える金額という車だったからこそ、羨望を浴びたと理解したのでした。この時にマーケットとかターゲットと言う感覚を、現実のモノとして理解出来ました。勉強でマーケティングとか色々やりましたが、このような実例で説明してくれれば、訳なく理解出来たのに、と思ったのもこの卒業式の時でした😅。

その後も、彼女の卒業式とか謝恩会にも私はもちろんアッシー君として活躍。この時もミラージュでは無く、このローレルで送迎をしました。卒業式当日、家に迎えに行くと、大正浪漫の袴姿で彼女が出て来ました。私はそんな姿は今まで見た事が無かったので思わずうっとり😍。そして、その出立ちがこのローレルに中々合います。彼女のご両親もご満悦な感じ。このローレルでかなり点数が稼げたと思いました😅。

しかし、これを最後にほとんどこのローレルには乗る事はありませんでした。兄は15万円分は私が出した事には変わりはないので、その後も使わせてやるとは言ってくれましたが、こんな車は何か私には不釣り合いな感じがして、その後、何か2人のお祝い事とか記念日等でも、ミラージュでせっせと出掛けていたのでした。式典に出席するようなシチュエーションは今後も暫くは無いだろうし、大事に乗っている兄に悪いと思い、それこそこのローレルは駐車場の出し入れのみ。後輩達から受けた羨望の眼差しも、自分には関係無いとあっさり割り切りました。なので、本当に思い出が薄く、この愛車遍歴のブログを書く時に思い出した位なのでした😵。

その数年後、私は彼女と結婚。結婚式場には、このローレルを借りる事無く、2人の車であるミラージュで行きました。式場の前でミラージュと撮った写真は、本当に感慨深かった思い出があります。この後も、いい車とかカッコいい車とか、色々と出て来る世の中になって来ましたが、我々はこのミラージュが自分達のレベルに合致していると思い、日々を過ごしていました。しかし、遠い将来にはグレードアップした車を買えるようになろうと、心に決めていたのでした。

大学の卒業式のスナップ。後ろには後輩達がタムロしてローレルに見入っています。

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