前立腺癌、重粒子治療体験記

前立腺癌と重粒子治療について、私の経験をお伝えして行きたいと思います。

506.私の愛車遍歴の思い出、19

この2代目ミラージュになり、我達は暫くの間はこの車で十分でした。1,300ccだったので多少馬力に心細さを感じましたが、バックギアを含めて走りはスムースになり燃費も向上、エアコンはイマイチでしたが、カセットテープも格段に音が良くなりました。2人では本当に十分。他に目移りするような車も無くは無かったのですが(この後、このシリーズでその辺を少し書こうと思っています😅)、そんな資金的な余裕も無く、この車で楽しんで行こうという気持ちでいました。

しかし段々と友人も結婚して来ますと、友人夫婦と出掛けたりする事も出て来ました。その時は4人乗車。こうなると1,300ccでは非力です。ある時4人でショッピングセンターに買い物に出掛けた時に、立体駐車場に誘導された時がありました。回転した上り坂を登り屋上まで行くのですが、何とこの時、ミラージュは坂を上がれなくなってしまったのでした😳。仕方なく友人夫婦には降りて貰った事がありました。こんな時にはパワー不足を感じ、やっぱり小さすぎたかなあと思ったモノですが、普段使いには全く支障がありませんでした。

そして周りは段々とバブル時代へと突入して来ます。その時には我々には子供が誕生します。妻は会社を辞めなければならず(この辺りが世情を感じます😵)、途端に財政は厳しくなりました。とても車を買い替える気持ちなどありません。なのでこのミラージュとはその後も随分とお付き合いする事になったのでした。この頃は景気も良くなり、会社では決算賞与なるモノも出るようになって来ました。私達は逆に生活を引き締め、必死に生活をしていました。周りは徐々に浮かれて来る感じでした。

先輩や同僚などは、その頃になると結構な車を買っていました。そして私もその車達には羨望の感覚があったのです。車は大好きな私、やはりいい車には興味があります。独身なら先輩達のように給料を全て遊びに使う事が出来ますが、家族を持った身、さらに新しい命が生まれてくるのです。私は一円たりとも無駄に出来ない感じでした。そんな中で私の周りも段々とバブルに染まって来ます。まずはBMW3シリーズを買った同僚が現れたのでした。これには会社の連中もビックリでした。

私の会社には独身寮があったので、結構ここに入っている社員は多かったのです。食事もついて2万円程度と聞いていましたが、これくらいならその余ったお金を貯金して行けば、こんな外車でも買えるはずです。また自宅から通っている先輩は、当時の一番人気のソアラを買いました。これにもビックリでしたが、考えてみれば独身寮よりも金が掛からないのです。当然と言えば当然でした。

しかし、それよりもビックリしたのが、家を買ったばかりの先輩が、家と一緒に外車のサーブを買ったのです。それも数年前に結婚したばかりです。皆んな、お金持ってるなあと驚いていると、何とこの先輩、住宅ローンを借りる時に、このサーブの分も上乗せして借りたと言っていたのです。この頃はそれ程、契約だとかコンプライアンスだとかはうるさく無かったのでしょう。だからこんな事が出来たのだと思います。

またこの頃から、株とか土地とかが上がり始めます。こう言った所謂「財テク」にハマり込み、儲けている先輩も結構いました。上司は株で儲かったからと言って、アコードの一番グレードのいい奴を買ったと豪語しておりました。こうなると他の社員達とこぞって投資に走ったり株や土地に手を出したりします。私はこんな話をただ聞いているだけ。どこか他所の国の話のようにしか聞こえませんでした。

そしてこの時の社員旅行や営業の旅行と言うと、たいてい社員が乗用車を出して、自分の車を自慢する場になっていたのでした。女子達もこぞって「〇〇さんの車に乗りたい」とか「△△先輩の車、かっこいい」とか、盛り上がっていました。私はそんな中で蚊帳の外状態。子供も生まれ、そんな事をしている状況ではありませんでした。この時期はやはり人生の中で一番厳しかった時だと思います。

今でも妻は、「バブル」と聞くとあからさまに嫌な顔をします。我々はまだ20代後半で、まだまだ遊びたい盛りと言ってもいいと思います。その時に子育て真っ最中となったものですから、家族には余裕などある訳が無いのです。そしてテレビを見ても買い物に出掛けても、そこはバブルで浮かれている状態。この頃は既に、20代で1人の稼ぎで一家を養う事はかなり厳しく、「ケンタッキー」や「すかいらーく」でも高いと思って中々行けない位でした。物価も高ければ売れるみたいな感じになり、さらに高級なレストランやお店がどんどん出来て来ます。周りは自分達には全く縁のない世界になって行きました。こんな世界は異常、いつまでこんな事が続くのか、本当にこの日本はどうかなってしまうのではないかと、この頃は心の中ではいつも思っていました。

我々は暫く2代目ミラージュに乗る訳で、その頃の事については特に書く事も無いので、これまでは前半と言う事にして少し休憩。このシリーズの後半は、日を改めてアップしようと思います。f:id:x-japanese:20240211110504j:image