前立腺癌、重粒子治療体験記

前立腺癌と重粒子治療について、私の経験をお伝えして行きたいと思います。

287.私の会社員時代、やってらんない記憶.37

今まで色々書いて来ましたが、何と言ってもゴマスリ社員を書かない訳には行きません。他にも、太鼓持ち、ご機嫌取り、コメ付きバッタ、ヨイショ、媚びる、迎合する等、様々な言われ方をされますが、最近では忖度と言う言葉が流行っているようです。これは比較的中堅クラスの社員に多かったですが、若い社員でもその気質がある奴もいました。私は率直にこの行動を見ていて「いい大人が恥ずかしい」と本気で思っていました。私の若い頃は、偉くなりたければ実力で這い上がればいいと、これも本気で思っていたのです。しかし、271回目のブログの顧客の話をちゃんと実践している社員が結構いたのです。

白い物を黒と言うなんて当たり前。朝令暮改をされるのは数知れず、本当に私の若い頃は特にやってらんね〜世界でした。まずは何度も言いますが、上の言う事には絶対に逆らいません。どんなにいい案件でも、どんなにいい条件でも、上が否決と言ったらそれっきり。これでは特に稟議の意味がありません。書いたらキリが無いのでその中でも極め付けの物を何個か書こうと思います。

これはまだ営業になって一年目位の話です。この会社では時折、役員がお店に突然やって来る時があるのですが、ある日専務がやって来たのです。店長は早速夜の接待の準備をし出します。そして営業を始め、女子社員の綺麗処を集めて一次会(これは今だったらセクハラですね😅)。店長は私の一声でこれだけの社員が集まりますの猛アピール。そしてそこでは専務に対してヤンやヤンやのゴマスリ攻勢です。やれお酒はどうか、料理はどうか、まさに至れり尽せり。専務から何か注文があると、先輩達の動きの俊敏さには目を見張る物がありました。その後もタオルは冷たいのがいいか、座椅子はどうか、などなど。しかしこの一軒目は人数も多く動き回る事は中々出来なかったのですが、その後二次会にスナックに行ったのです。

人数も大幅に減り、店のママには貸切にして貰い、そこでは店長、リーダー、先輩達のありとあらゆるゴマスリ行動がありました。とにかくヨイショヨイショの嵐です。普段威張りくさっている先輩なんかは、マイクを握りしめ司会をし出します。そこでも専務のヨイショの誉め殺し。専務も酔って乗って来て、色々とあれやれこれやれの大騒ぎ。指名された社員は裸踊りのような事をやり出します。その他の社員もここぞとばかり自己アピール。しかし私は指名されませんでした。おそらく酔っている中にも昨年のギターの件はしっかりと覚えているのでしょう(271回目をご覧下さい😅)。自分達から注目が外れないように、それぞれの上司達が必死な感じが、凄いと思う半面、ここまでしなきゃいけないなら、自分は出世はいいかな、とも思ってしまいました。

またある日、これは営業も中堅の時、世間がバブルの時の話ですが、ある企業から販売促進の依頼があり、担当者ごとに報奨金を払うという斬新なキャンペーンがあったのです。今までも報奨金のキャンペーンはありましたが、大体が会社や店に入るパターンだったので、担当者としてはあまり面白くない物だったのです。そしてこのキャンペーンを取り組むにあたり、業者が直々にやって来てそれぞれの担当者に現金を払うと言う、まさに画期的な物だったのです。当時の会社としても仕方無しという判断で、取り組む事になったのです。そしてその結果、その売上は驚異的なものになりました。まさに売った分だけ営業の身入りが増えるのです。これが歩合制という物だと先輩達も気合が入っていました。私も中堅ながら頑張って結構な金額を貰える事になりました。

しかしここで、ゴマスリリーダーが登場します。翌月の会議で、このキャンペーン報告がありました。するとそのリーダーは店長に向かって、この報奨金は全て店に入れたいと思います、と言い出したのです。それも営業全員の総意であると言ったのです。店長はそれはそれはと喜びました。我々は正に寝耳に水、「は〜?」と言った感じで、まさに一触即発状態になりました。さすがにこれには何か言わないとと思った瞬間、1人の営業が手を挙げて発言しました。「当初は各営業に配るという約束だったのではないでしょうか?」。そしてこの発言をキッカケにそうだそうだの大騒ぎに発展しました。しかしこのリーダーは曲げません。皆は1人で営業していると思ったら大間違いだ、とか、事務の人達はこれには参加出来ていないから不公平だ、とか。しかし営業全員は収まりません。結局店長は、もういいと言ってその場を立ってしまいました。そのリーダーはコメ付きバッタのように店長について行ってしまいました。

結局、報奨金は当初の取り決めの通り、各営業担当に支払われました。しかし、その後、ビックリした事があったのです。何と数店舗で、本来の営業の報奨金を店に入れて店舗のレクレーションに使うと言った事が、社内ニュースに掲載されたのです。それも、これは素晴らしい事だ、店長やリーダーはこんな社員に恵まれて嬉しい事は無い、などと、見え見えの人事役員のコメントまで付いていたのです。これにはうんざりしました。きっと他の店にもこの店のリーダーのような奴がいて、無理矢理そのようにしたのでしょう。所謂、忖度をして、このようにしたに違いありません。

この一件で、このようなキャンペーンは無くなってしまったのでした。世の中はバブル真っ最中。周りの会社の友人なんかに聞くと、結構このような臨時収入は多かったようでした。まあ、私もこのキャンペーンは、この会社の企業文化には則さないのではと思っていたので、どうこう思う事は無かったのだすが、これについてはその後も随分と論争が繰り広げられていました。こんな所も小さい奴らが多いなあと思ったものでした😵。

サラリーマンの聖地、新橋のSLです。何故かちょっと媚びているように見えるのは私だけでしょうか😅f:id:x-japanese:20220812073304j:image