前立腺癌、重粒子治療体験記

前立腺癌と重粒子治療について、私の経験をお伝えして行きたいと思います。

65.もがく日々

3回目の照射が終了しベッドで暫く横になり、その後、今回は頑張ってウォーキングをして、その後食事となりまた同室の人と治療について話をして、またベッドに戻り今日の事を思い出しどうにかならないか悩み、妻とメールをして就寝の時間。

昨日とほぼ同じ事が続き、考えてみると昨日に戻っている感覚に陥りました。また明日もこの繰り返しなのか、結局この繰り返しで治療は進んで行くのか、明日はどうなるんだろう、明日も昨日なのか。夢の中で、いくらもがいても出られない感覚のようで、この緊張の毎日から抜けられないスパイラルにはまっているようでした。

明日もまた今日の作業が続くんだ、と思うとまた頭の中がゴチャゴチャになってきて、またまた眠れない夜になってしまいました。これも昨日と同じ。今週は昨日をあと二つやればいいのか、と、半ば諦め気分。元来、入院治療というものはこんな毎日の繰り返しに決まっているのですが、体調が悪い訳では無い分余計な事を考えて、こんな感じになるんだと思います。盲腸や肺炎で入院した時は、身体が回復して行く実感がある為かこんな気持ちにはなった事はありませんでした。

明日は木曜日、明日が終われば明後日は金曜日。それが終わると今週の照射は終了、あとは一時退院を待つのみ。金曜日?、そうだ、先週看護師さんが、一時退院は照射の後特に何も無ければ、終わったらそのまま帰ってもいいと言っていたのを思い出しました。先週は勝手に一時退院は照射した当日はダメなんだろうと思っていたので、今回はそれを聞いて、照射が終わる金曜日に帰る事を計画しました。

一時退院は予定の日の前日に医師の許可が必要です。明日は木曜日、早速朝に看護師さんに言って、金曜日の一時退院を申請しようと心に決めました。その時に、もし照射が上手く行ってなかったり、身体が変調していたりしたら一時退院の許可は出ないはずと考えました。この時は何でもいいから負のスパイラルから抜け出す為に、希望の光を作ろうと自分なりに必死でした。許可が出れば天国、出なければ地獄、そんな事を考えていたらいつの間にか寝ていて、朝になりました。

横浜のホテルから見た横浜港の夜景f:id:x-japanese:20210327194016j:image