前立腺癌、重粒子治療体験記

前立腺癌と重粒子治療について、私の経験をお伝えして行きたいと思います。

77.退院

最終日、妻には前日に、昼前には病院に来てくれと言っておきました。予想と違い照射が早々と終わってしまったので妻が来た時には診察を残すのみという状態でした。照射が終わった後、最終診察は奥様と受けますかと、看護師さんが聞いてくれたので、妻が来るまで診察を待ってもらっていました。

そして、妻が来て最終診察を受けました。一通りの説明の後、まとめておいた気になっている事を質問しました。全体的には前立腺の周辺を圧迫しなければ特に制限するものは無いとの事でした。自転車やバイクは基本的に禁止、長時間座っているような事務仕事や車の運転にも十分注意するよう再度説明されました。ランニングやマラソン等、運動はOK。基本的に食事制限も無し。便秘や下痢をしないよう規則正しい生活を心掛けて下さいとの事でした。アルコールについては面白い回答で、「飲んでいいとは言わないけど飲むなとは言わない」との事でした。理由は飲んでいいというと浴びるほど飲む人もいて、それを医師のせいにすると笑って言っていました。要するに程々にという意味なのでしょう。

そして、妻や看護師さんもいるので聞きづらい性生活の話をこの際なので真正面から聞いてみました。これはあくまで、入院中に書いてみようかと思っていたこのブログの為です😅(念のため😛)。先生は「問題無い」と、あっさりあっけない回答でした。まあ答えずらいものだものな、と思う傍ら、でもこういったものが結構大切で、中々聞けない人もいるのではと思い敢えて聞いてみたのですが、いや、そもそも前立腺の病気の人は年齢的にもそんな事必要ないのか、とも思いちょっと複雑な気持ちになりました。そう思って納得しようとしたところ、先生が少し衝撃的な話を付け加えました。「それについてはあなたの年齢的にも、機能の老化が関係してくる時期なので難しい判断だね〜。医学的には問題無いです」と。人生で初めて医師から「老化」と言われ、結構ショックでした。「あえて聞かなきゃよかった」と少し後悔しました。改めて妻を見ると、「何てこと聞いてんだ😱」という顔をしていました。

そして最後に再発の事を聞いたのですが、これについては、「治療が終わったばかりでそんな事考えない!」、と結構な口調で言われました。その為に経過観察がある、そうならないように今後は規則正しい生活を志してください、というような事を言われました。そりゃそうだ、と妙に納得し、診察は終了。再度深々とお礼をし、診察室を後にしました。

そしていよいよ退院です。最後の昼食を取り、皆さんに挨拶をして、晴れて退院。何度も一時退院しているので、久しぶりという感じは無かったですが、それでもこの開放感は久しぶり。そして治療を終えた満足感で心も満たされた感じでした。本当はどこか行きたいところでしたが、明日からの会社のため、今日はこのまま帰り備える事にしました。

家には夕方前には帰る事ができました。3週間の入院でしたが、一時退院があったため退院の感動はそれ程ありませんでした。体力も思っていた程落ちて無く、帰ってから少し妻と家の近所を散歩しました。ちょうど梅雨明けと重なり、夕方は気持ちいい気候でした。明日からいきなりの職場復帰は少し不安でしたが、そもそも治療した感覚が無く体調も悪くも無く、少し長い夏休みを早く取っただけのような感じでしたので、明日はどんな顔して出社したらいいのか、そんな事を考えていました。

盛夏の群馬県八木沢ダムf:id:x-japanese:20210401081759j:image