前立腺癌、重粒子治療体験記

前立腺癌と重粒子治療について、私の経験をお伝えして行きたいと思います。

57.ひたすら待つ

1回目の照射がお昼過ぎだったので、午前はさすがに無いのかなと理解したのですが、その後の午後も延々とお呼びはかかりません。

昼食も終え3時を過ぎ、いささか不安になってきます。どうしちゃったんだろう、まさか今日は中止?なんて事が頭の中を駆け巡ります。さっきまでの気合はどこへやら。すっかり待ちくたびれた感じとなり、こりゃあ参ったとふて寝状態。同室の方も皆さん待ちくたびれている感じで、ふ〜、とか、はあ〜とか、カーテン越しにため息が聞こえます。

ひたすら順番待ちなのでベッドから抜けでる訳にもいかず、これも中々キツイなっと感じるようになりました。もしベッドを抜けるようなら看護師さんに一声掛けて行く必要があります。しかし、そんな時に限って呼ばれたりするもの。順番を抜かされるのも嫌なので、ベッドで音楽を聴いたり本を読んだりして、ひたすら時間を潰しました。

もうすぐ4時だなあ、と思ったところに同室の患者さんに声が掛かりました。今日は遅かったね〜、頑張って!などの声が飛び交います。私も気をつけて!と声を掛けました。何とも言えない連帯感が芽生えてるようで、ほのぼのする感じがしました。その後すぐに私もお呼びがかかりました。

同じようにエールを受けて準備を始めました。が、朝方の気合はどこへやら。やっとか〜って感じで、モソモソとベッドから起き上がり用を足し下着を着替え、そして例の長い通路をダラダラ歩き、新治療研究棟へ向かって行きました。

夕暮れの金沢、東茶屋街f:id:x-japanese:20210326144923j:image