前立腺癌、重粒子治療体験記

前立腺癌と重粒子治療について、私の経験をお伝えして行きたいと思います。

337. 私のダイエットとランニング体験記、東京マラソンへの道39

ご夫婦から元気を貰い、いよいよ中盤に入ります。ここでサプリを補給、その後は浅草橋を通り過ぎ、このマラソンの最大の観光地、浅草に向かいます。前回のマラソンの時はコースが違い、浅草は後半30㎞位の距離でした。なのでこの辺りはフラフラな状態で走っていたのを覚えています。しかし今回はまだ18㎞程度で元気です。そして一番観客も多い場所だと思います。格好付けて颯爽と走ろうと思い😅、気合を入れ直します。右手の方に東京スカイツリーが見えて来ました。浅草はすぐそこです。

すると前方に、あの浅草のシンボルの大きな赤い提灯が見えて来ました。人混みも凄いです。これには大興奮。テンションが上がります。その前に,邪魔にならないように注意して、この光景をワンショット。他にも写真を撮っている人が大勢いました。f:id:x-japanese:20230307173756j:image

そして颯爽と走るつもりが、ここを曲がると更に凄い人数の応援です。そして目の前にスカイツリーが聳え立ちます。これにはついつい立ち止まり,もうワンショット。f:id:x-japanese:20230307174239j:image

娘にも浅草を過ぎたとLINEを入れます。止まっていると声援も凄く感じます。それに押されるようにリスタート。ここは本当に最高なシーンでした。そして折り返して今度は門前仲町へ向かいます。少し冷たい風も感じましたが、ちょうどいい気候。ウインドブレーカーも脱がずに腕を捲る位の調整で行けたのも良かったです。しかしそのウインドブレーカーが薄っすらと湿って来ています。相当な汗なのを実感。この後は、しっかり水と塩分を補給する事を心掛けました。

ここからは川を渡る事が多くなり、細かなアップダウンが多くなります。館山程では無いですが、そろそろ疲れが溜まり初めている脚には,結構なダメージとなります。最初に渡る隅田川の上がちょうど20㎞、タイムは2時間6分。この辺り、やっと抑えた走りになっていましたが、それでも予定より少し早い感じでした。

そして両国駅を過ぎるとハーフ地点です。このタイムが2時間13分、さすがに少し疲れて来ました。この辺りのエイドで少し休憩。屈伸と脚の筋を伸ばしていると、すかさず周りから声が掛かります。「大丈夫ですか?」「頑張って下さい!」等々、とにかくボランティアの人や応援の人が凄く、少しでも止まっていると、片っ端から声が掛かって来る感じです。このマラソンはこんな応援が凄いので、後半も止まったりしていると、言い方は悪いですがお尻を叩かれる感じで(応援の人達には本当に失礼な言い方ですみません🙇‍♂️)、歩いたり止まったりしてられないのです。なので今回は結構いいタイムが出たのでは無いかと思っています😅。f:id:x-japanese:20230308095858j:image

声を掛けてくれた応援の人達にお礼をして、まだあと半分と気合を入れて走り出しました。この辺りは土地勘があまり無いので、門前仲町がどの辺なのかがイマイチ分からず,ひたすら走っている感じになりました。景色を見ながら走っていると、聞いた事のある地名や名物の看板等が見られます。清澄庭園とか深川飯とか、この辺りなのかと思いながら走るのも、このマラソンの醍醐味です。

この辺りで、懸案だった右足の太ももの裏辺りが張って来ている感じです。その他、下痢等の症状は無く、この足の状態だけが少し不安になって来ました。少しタイムも落ちて来ました。新たにサプリを補給して頑張ります。そして門前仲町の折り返しに到着。ここは江戸相撲の発祥の地の富岡八幡宮がある所。また、私は門仲と言うと焼き鳥というイメージが強いので、いつか観光に来て一杯やって行きたいと思っている所でしす。そんな事を思いながら走っていると、痛みや不調が少し忘れられるので、それもこのマラソンのいい所なのでしょう。f:id:x-japanese:20230308095726j:image

そしてこのマラソンの最大の試練の区間が近づいて来ました。今回のランニングプランでは、27㎞辺りの両国から33㎞辺りの銀座までの約6㎞を、キロ6分45秒以内で走る事で、5時間が切れる計算でした。もちろんエイドの休憩は抜いてですが、ここが今回の踏ん張りどころなのです。

しかしここで、想定外の事を感じ初めました。この東京マラソンは折り返し区間が多く、当然、折り返し地点まで行ったら戻って来るコースです。そうすると「またあそこまで戻るのか」と言った感覚が起きて来ます。これが結構精神的にもキツいのを感じました。我々は折り返しコースのマラソンは暫くは出ていなかったので、この精神的なダメージは結構想定外でした。門前仲町からまた日本橋辺りまで戻るのかと思うと,テンションはサゲサゲです。正にこの区間は精神的にも正念場になりました。

そんな事を感じながらもひたすら走りますが、こんな心理状態になると結構キツくなって来ます。道路の少しのアップダウンも気になります。すれ違うランナー達も結構辛そう。このランナー達はこれから門仲の折り返しへ向かうランナーですが、歩いている人も相当増えていました。

そして両国が見えて来ました。JRのガードを潜ると左手にあるホテルでは大応援が繰り広げられていました。そしてここからが我慢の区間なのです。ここからの区間を頑張れるかで、5時間が切れるのかが決まってきます。その応援で元気を貰い気持ちを切り替え、銀座までの約6㎞に気合を入れます。とにかく失速させない事と、自分に言い聞かせました。今の所、想定内の走りで来ています。何とかこのまま頑張って走って行きたいと思っていました。

それにしても本当にキツい。特に2度目の隅田川の橋の坂がキツく感じました。それでも歯を食いしばって走ります。この辺りは多摩湖の練習の効果があったと思いました。そして、ここが正念場と言い聞かせながら走っていると、30㎞のゲートが見えて来ました。時間は3時間16分程。ガーミンを見ると何とか、キロ7分にはなっていません。かろうじて6分40〜50秒位で行ったり来たり。この調子で頑張ろうと思いました。f:id:x-japanese:20230308092428j:image

ここで少し休憩,屈伸等をして、サプリを補給。ブドウ糖や塩分も補給して、スタートです。その先は先程,友人夫婦が応援してくれた水天宮です。その先はもう日本橋、そして銀座です。やっと先が見えてきた感じになって来ました。するとそこで思っても見なかった事が。大通りを右折して水天宮の交差点に差し掛かった時に、何と友人夫婦がいたのです。今度はご夫婦が気がついてくれて、大声援を受けたのです。もちろんこの夫婦もマラソンをやっているので、俗に言う30㎞からの壁は分かっています。それを知っての応援だったのです。「まだ足は動いているよ」「後悔の無い走りを」「後少し、踏ん張り所だよ」「5時間は切れるよ」と、元気が出る声援をたくさん貰い、自分も改めてギアが入ったようでした。何度も手を振りお礼をして、ゴールを目指し走り出しました。

そしていよいよ、浅草に並ぶこのマラソンのメインの地点の銀座通りに入って行きます。その前に、ここも格好良く走りたいと残っているサプリを全て飲み、屈伸。準備を整えスタートします。銀座通りに入る前に娘にLINEをしますが、沿道の応援の人が凄くてやはり分からなそう。少し残念でしたが、気分を入れ替えて走り出しました。f:id:x-japanese:20230308093641j:image

そしてこの通りも応援が凄かった。そして本当に気持ちが良かった。この気持ちは何とも言い表せない感じでした。辛い区間のはずでしたが、この声援のお陰か思った程のキツさは無く、スピードもそれ程落ちずに何とか走り切れそうでした。この辺りで残り10㎞と、ゴールも見えて来ている状態で気分も上々。応援の人も凄い。正に自分が檜舞台にいるような感覚で走っていました。そしてあっという間に銀座を通り過ぎ、ガーミンを見ると、大体34㎞の地点で約3時間40分です。何とか懸案のこの区間を走り切り、これは5時間切りは確実と思いました。気持ちいい走りが出来た銀座に別れを告げ、ラスト8㎞を最後のスパート。右手には丸の内仲通りが見え、ゴールへ向かうランナーが吸い込まれるように走って行っています。さあ自分もあと少し、頑張って田町までの折り返しまで,走って行こうと気合を入れました。しかし、この田町までが長かった。本当にしんどい走りになったのでした。つづく。f:id:x-japanese:20230308095346j:image