前立腺癌、重粒子治療体験記

前立腺癌と重粒子治療について、私の経験をお伝えして行きたいと思います。

336.私のダイエットとランニング体験記、東京マラソンへの道38

新宿を後に、まずはいい感じでスタート出来ました。妻とはこの辺りまででお別れ。お互いに頑張ろうと声を掛け合い、それぞれのペースで走り出しました。このコースは、まずはここから10㎞位までが要注意なのです。特に飯田橋辺りまでは長い緩やかな下り坂が続くので、とにかく飛ばし過ぎない事が最重要なのです。これは前回の私の経験です。また事前の情報を見てもそれは書いてあり、ここを飛ばし過ぎると後半バテると書いてあります。

しかし上がったテンションを下げるのは大変です。周りも何だか飛ばしている人が多く感じます。自然とスピードが出てしまいます。ガーミンを見るとキロ6分を切っています。これでは今の私にはオーバーペース。妻ともう少し一緒に走っていれば良かったと悔やみましたが、もうどうにもなりません。そして緩やかな下り坂は本当に気持ち良く走れます。最初の5㎞はスタートのゴタゴタの中でも30分そこそこ。このまま走れそうな感覚になってしまいます。しかしここで心を落ち着かせて、ペースダウン。何とかキロ6分15秒から30秒ペースに戻します。

それにしても沿道の応援が凄いです。自衛隊の前では楽隊が演奏をしていました。プラカードを持っている応援の人達もたくさん。声援も凄く、特に外国人の応援は気合が入っていて、大声でエールを送っている人達も大勢いました。色々な国の国旗もたくさん見え、さすがに国際大会なのを実感します。こんな声援を受けていると、自分に貰っている物では無いのに,何か元気が出て来るから不思議です。やっぱりこの大会は凄い、と、いい気分で走っていると、1度目のエイドを見過ごしてしまいました。エイドはしっかり摂らないと最後にダメージが溜まってしまいます。これも慎重にしないとなりません。

応援といえば今回のこのレース、妻の友人夫婦が応援に来てくれているのです。場所は水天宮の辺りとの事。以前も私が東京マラソンに出た時、妻とこのご夫婦の応援を受けたのでした。プラカードまで作って貰い、少し恥ずかしかったですが、それが励みになりサブ4.5を達成出来たと思っています。水天宮までは15㎞弱。変な走りは出来ないと思う反面、飛ばし過ぎると後半バテてしまうので、この心の葛藤が結構しんどいです。

また娘とお孫ちゃんも、このレースが終わった後,東京駅のレストランで、お祝いの食事をしてくれる約束をしてくれていました。そして早めに来て銀座辺りで応援したいと言ってましたが、この人混みではそれもキツそうです。お孫ちゃんに怪我でもあったら大変。その辺は無理しないでいいと言っておきましたが、心のどこかでお孫ちゃんの応援を見てみたいと思って走っていました😅。なので途中から、我々はこの辺りを走ってるよ、という写メ付きのLINEを所々で送っていました。これが無ければ,もう少し早く走れたかもしれません😵。

そんな事を考えながら走っていると、既に飯田橋辺り。まずはここで娘にLINEを送りました。f:id:x-japanese:20230307113736j:image

ここまでは少し飛ばし過ぎか。その後も後楽園、須田町、秋葉原と通り過ぎ、その後も10㎞を過ぎてタイムは約1時間そこそこ。まだまだスピードが収まらず、これは後半が少し心配になって来ました。

ここで余談ですが、この後楽園の東京ドームホテルで、この日、ToshIのコンサートが開かれているのです。このマラソンが無ければもちろん参加予定だったのです。そして午後の部であれば、何とかゴールしてからでも間に合います。当初は2人して本気で5時間を切って走って、急いで着替えてこのコンサートに参加しようか考えました。しかし、それはさすがに現実的では無く止めておきました。なのでこの後楽園を過ぎた辺りは複雑な気分で一杯になりました😅。

その後は上野で折り返して神田、日本橋へ向かいます。この折り返し辺りも凄い人出。f:id:x-japanese:20230307172241j:image

スタート直後はバタバタしていましたが、この辺りからやっと金さんのアドバイスの3分割法を思い出し、とにかく前半の14㎞までは抑えて行こうと、心を落ち着かせる事が出来ました。その距離は偶然にも妻の友人夫婦が応援で待っている所辺りです。とにかく前半は飛ばし過ぎない事。再度心に刻んで走りました。

この秋葉原辺りの人混みも凄かった。ここは特に折り返して来るランナーが一緒になる場所でもあり、行き交うランナーの数も凄く、こんな光景見た事無いと言った感じになります😳。
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秋葉原は私が小さい時に、無線好きな兄によく連れられて遊びに来た所です。昔は近くに交通博物館もあって、ここは結構懐かしい場所です。総武線の高い鉄橋は,あの頃はもっと高く見えました。久しぶりに来て本当に懐かしい光景で、そこを走っているなんて大感激。こんな感激がこのマラソンの人気が出る所以です。そして、もう新宿から秋葉原まで来ちゃったと言った感覚は、このままこのペースで行けちゃうかと思ってしまいます。しかしここから浅草、門前仲町まで行くのかと思うと少しゲンナリ😵。揺れ動く心を落ち着かせながら走るのは、中々難しいです。

すると、この辺りで既に歩き始めている人がチラホラ。これにはビックリ。我々が普段出ていたマラソン大会では、さすがに10㎞そこそこで歩いている人はまず見かけませんでした。まあ制限時間が7時間ですから、確かに歩いて行ってもゴールは可能です。それだけお祭りと言った感じで出場している人が多いのでしょうが、これには本当にビックリでした。さらにコースの真ん中を歩いている人も多かったのでした。せめて歩く場合はランナーの邪魔にならないように端を歩いて欲しいと思いました。私は途中で歩いているランナーに少しぶつかってしまいました。その時は私は失礼と声を掛けましたが、相手からは逆に「気をつけろ!」と言われる始末。マラソンにもマナーがあると思いますので、参加するにはそれ位は知っておいて欲しいと思いました。しかし38,000人も居れば、そんな輩がいるのは仕方無いか😞。そんな事にもめげずに、その後も頑張って走りました。その後は室町、日本橋と通り過ぎて左折して浅草へ向かいます。f:id:x-japanese:20230307125856j:image

この辺りは、もしかしたらトップランナーが見れるかもと思っていた唯一の交差点でしたが、既にエリートランナー達は通り過ぎた後のようでした。しかし、それでも、その後にやって来たすれ違うランナーのスピードは凄かった😳。我々が13㎞地点を走っているのに,既に折り返して来て約32㎞地点を走っているのです。スタート時間を考慮しても凄いスピードを実感します。こんな走りを間近に見れるのもこの大会ならでは。思わず声援を送ってしまう程でした。

ここを過ぎると、少し閑静になって来た感じになりました。人出が少なくなって、逆に私設の応援団や合唱隊等が増えて来ました。また私設のエイドとまでは行きませんが、お盆を差し出してチョコレートや飴玉を配っている人達も増えて来ました。皆、我々ランナーを応援してくれています。こう言った人達を見つけると本当に嬉しく元気が出て来ます。人間って本当は優しいんだって、つくつぐ思う瞬間です。そんな事を感じながら走っていると、段々と人混みが戻って来ます。もうすぐ水天宮です。

妻の話によると、この辺りで、妻の友人夫婦が応援してくれているはずと、目をキョロキョロしながら走ります。するといました。ご夫婦は気が付かなかったようで、私から声を掛けると2人して大盛り上がり。改めて声援を送られ、私も嬉しくなりついついハイタッチ。あの時と同じようにわざわざプラカードを作ってくれており、本当に涙が出るくらい嬉しく,元気を貰い、この後も頑張って走る事が出来ました。f:id:x-japanese:20230307131625j:image

応援って本当に元気が出ます。今までコロナ禍で声を出すと言う事をやらなくなって来ていたので、こう言った大切な事を忘れてしまっていた感じです。WBCの練習試合で大谷選手が、「もっと大きな声援をお願いします」、と言ってましたが、本当にその通りだと思いました。このご夫婦の声援を貰い、新たに気合を入れて、中盤に向けた走りに入って行ったのでした。つづく。