前立腺癌、重粒子治療体験記

前立腺癌と重粒子治療について、私の経験をお伝えして行きたいと思います。

388.私の会社員時代、やってらんない記憶.71

この失敗談は、これを失敗と言うのか不明ですが、サラリーマンはこういう事をやると本部から睨まれるという失敗談です😅。それは二つあって、一つは、私が営業のリーダーの時に本部から指示があったのですが、私の営業の信念から、この指示をあまり力を入れてやらなかった為、本部から睨まれた事案なのです。何と言うか、私からしたら、一つは「何と言う愚策」と思った営業戦略と、もう一つは「それでは会社の利益を減らしてしまう」といった商品の販売でした。

前者の内容は、営業の効率化の時期に出てきた本部の指示でした。これを大々的に営業の合理化戦略などと言って、営業会議の時に説明したのです。それは、「効率化の為、訪問先を三割減少を目的に、一定の販売額以下の顧客は取引を切れ」と言った指示でした。これにはその営業会議で異論が出ます。店には古くからある大型店もあり、最近出来た小型店もあります。それを一律に線引きしたのですから、各店のリーダーから異論が出たのです。こんな事では小型店では訪問する顧客が居なくなってしまいます。その時は一旦持ち帰って再検討という事になったのですが、その後、この一定額が目安とされ、ある程度店の裁量を認めたのです。それでも毎月本部から、「どれくらい顧客を切ったか」と報告を求められました。

こうなると顧客を切る事ありきの世界になってしまいます。何でこの会社、いや、この国の人達は、このように途中から方向性が違って来るのでしょう?。目的は訪問活動の効率化のはずです。しかし途中から一定額以下の顧客を切る事が目標になってしまうのです。私はそれがとても不思議に感じたのでした。私の店はちょうど中堅程度の店だったので、本部の一定額が目安にされたのです。そしてその一定額以下の顧客のリストが毎月送られて来て消し込みをさせられました。それを翌月の会議で発表があるのです。私はこの「一律」という指示にとても反抗しました。

私はこの目的は効率化の一環で、最終的には訪問先を三割減らせばいい話ではないかと、食い付いたのでした。それを本部の担当は愚直に「一定額以下の顧客を切って無い!」と言って指導にやって来ます。そして営業会議で私を吊るし上げます。会議では、色々と説明しました。ある程度裁量を認めているのだから、最終的に三割減らせばいいのでは無いかと再三抵抗したのです。しかし本部に背くような態度は如何なものかと、責められたのでした。

その後、この検証はどうやっているのかが気になり、本部の担当にそれとなく聞いてみたのです。するとリスト表のみで集計しているそうなのでした。私は本当に馬鹿らしくなり、その後はリスト表に適当に記載し、本部の喜びそうな数字にして報告していました。しかしその後、私は本部の指示に従わないといった烙印を押されたらしく、暫くは本部担当からマークされていたようでした。

しかし、この愚策は笑えると思いませんか?。一定額以下を切る事は、もちろん衰退期の企業や取引額が伸びない企業もありますが、伸び代がある企業もある訳です。また取引額は小さいが、業界やその他色々と影響がある企業もある訳です。その他諸々を考えると、その裁量は店に任せるべきなのです。「訪問先を三割減らせ!」という指示だけでいいはずなのです。そこでなぜ売上額で縛ってしまうのかが、私は全く理解不能でした。やっぱり上がハッキリと指導しないと動けないリーダーも多かったのでしょう。

私はこんな感じで適当に本部報告をして、それでも、顧客の中身を吟味しながら訪問数は三割程度減らしました。そんな事が一年は続いたでしょうか。確かに全店的に訪問数は減少したようでした。その翌年はまた新しい指示が示され、この事については本部も全く触れなくなりました。そして私は転勤して、新しい店に赴任した訳ですが、そこで信じられない現象を目の当たりにするのでした。その店では、綺麗に一定額以下の顧客を切っていたのでした。営業の連中が、前任のリーダーが本部の言う通りに切ってしまったと言うのです。それにはある程度感心しましたが、それでもその後の活動に、この事象はこの店に多大な影響を残したのでした。

赴任が落ち着き、取引先の挨拶も終わり、そして近隣の有力企業や影響力のある企業等をピックアップして、挨拶に回った時でした。その中に、以前弊社が訪問てしいた、この一定額以下の企業が何社もあったのです。そしてこの企業は確かに弊社では一定額以下でしたが、ちゃんとメインの取引先があり、そちらでは多額の取引がされている会社もあったのです。それをこちらから切ったものですから、相手からしたら私の訪問を、「今更なに?」といった感じになるのは当然です。またこの企業達は弊社が訪問しなくても他社で十分間に合っている為、痛くも痒くも無かったのです。他社の営業担当からも、「お宅が取引を止めてくれたから、その分売上が増えて助かったよ」「何であんな上客を切ったの?どんな戦略があるのか?」などとイヤミを言われた事もありました。

これによりこの店は、伸びしろがある会社や他社からの移行が望める会社が、殆ど無い状態になっていました。それはこの店だけでは無く、他店でもそんな感じでした。毎月の営業会議の度に全店の売上成績が出されますが、この指示の翌年の販売額は軒並み減少していたのでした。しかしそんな中で数店舗、数字を落としていない店があったのでした。それは私がいた前の店と、外郭店舗といったこの指示の例外店舗だったのでした。私は「何のこっちゃ」と思いました。この年度はずっとこんな感じで、全店で散々な数字で終わったのでした。

この指示は完璧な失敗だったにも関わらず検証されませんでした。噂によるとこの指示は、数年前に新しく就任した社長の提案だったようなのでした。全くやってらんね〜と、私は思いました。この社長、先代から引き継ぐ前は総務系の人だったので、この業界はおろか営業の事にも疎く、そんな営業の素人に口を挟ませるからこんな事になるんだ、と思ったのでた(この頃は、節約や効率化命!のような頃で、他の会社でも随分と総務系の人間がトップになってたと記憶があります)。

そしてもう一っ、後者の事案ですが、これは弊社の看板商品と競合するような商品を、新商品として販売した時の事です。そしてこの商品は利益率が低く、営業現場では何でこんな商品を、と誰れもが思った商品なのでした。他のリーダー達は、利益率が下がるこんな商品は敢えて売らないと言っており、私も同感と思い、この商品の売上に力を入れずに、前からある看板商品を売り込んでいました。すると翌月の営業会議で私はビックリ。他店はそれなりに数字を上げていました。これは「やられた!」と思いました。これは、学生の時の試験前に、試験勉強やってないと言っていい点数を取る生徒と一緒です😵。そして、サラリーマンはやはり、良いにつけ悪いにつけ、目立つととんでもない事になります。この商品の売上が全店で最下位となっていたので、その月の会議では槍玉に挙げられました。そして、なんとこの商品は専務の発案だったそうなのです。情報不足も重なり、何とも情けない事で失敗したのでした。しかし、心の中では、返って利益が減る商品を販売して何になるのか、解せない思いで一杯でした。

こんな事もあったから、出世出来なかったのかな〜と思った失敗談でした😵。余計な事を考えず本部の言った事に従っていれば、サラリーマンは出世出来るのですかね〜😅。あー、やってらんないと、改めて思いました😵。

よく行くホテルの星空鑑賞会。中々見れませんが、それは見事です。ストレス解消と心の癒しには本当に最高です😊f:id:x-japanese:20221114101424j:image