前立腺癌、重粒子治療体験記

前立腺癌と重粒子治療について、私の経験をお伝えして行きたいと思います。

308.私の会社員時代、やってらんない記憶.47

年末年始は色々と脱線しましたが、本来のテーマに戻ります😅。次のスリルや危機一髪の話は、取引先の会社のトラブルに巻き込まれた時の事です。これは本当にいい迷惑な話でした。しかしその内容が親族間の争いに発展してしまった為に、私や私の会社までが訴訟沙汰に巻き込まれてしまったのです。そんな揉め事は親族間でお願いしたい所ですが、解決しないからこそ、周りを巻き込む事になるのです。

その会社は結構複雑で、社長と専務がいたのですが、社長の奥さんがキーになっていたのです。奥さんは既に会社の経営には関与していませんでしたが、どうも先代の社長はその奥さんの別れた主人、今の社長は再婚相手だったのです。専務は先代社長とその奥さんの息子と言う事でした。そんな事は良く知らなかった私。最初は、社長を相手に色々と売り込みや受注の話をしていました。しかし、その決定権はどうも専務のような事に、少しずつ気がつき始めます。そのうちに、どちらと商談していいのか分からなくなり、結構悩む日々が続きました。前任者に聞いても、よく分からないと言います。仕方無く、経理の女性に取り持ってもらい、商売の話はその人を通じてしてもらい、その後に社長と専務に承諾してもらうという事を暫く続けました。会社内でも何となく社長と専務は仲が良く無さそうで、ギクシャクしているような感じでした。

ある日のお昼の事です。私が会社に帰ると、何やら社長が事務の係の所に座っていました。私は何気なく頭を下げましたが、何となく変な感じがして近くに行って挨拶とかはしなかったのです。そして社長が帰った後で、その事務の係の人に聞くと、取引印鑑を変更しに来たとの事でした。どうも印鑑を無くしてしまったとの事でした。私はその時、普段は専務が取引印鑑を持っているのに、なぜ社長が来て印鑑変更の手続きをしたのだろう、と不思議に思いましたが、特に詮索はしませんでした。しかし、、、。

その月の受注のお願いに行こうとした時です。突然専務から、私宛に電話がありました。今すぐ来て欲しいとの電話でした。私は大口の受注でも入るのかと直ぐさま、その顧客へ出向きました。そしていつもの経理の女性の所に行くと、そこには専務が仁王立ちになって立っていました。直ぐに会議室に連れて行かれ、専務は私に質問しました。

内容は、今日銀行へ行ったら印鑑が変わっていた、お宅の印鑑も変わっているか?、との事でした。私は数日前に社長が来店して、印鑑を変更していた事を話しました。すると専務は自分の持っていた印鑑を私に差し出しました。それはいつもの取引印鑑でした。そして、「なぜ印鑑の変更を私に知らせなかったのか」と言ったのです。私は???の顔をしていました。すると続けて、「君は私の会社の内容を良く知っているはずだろう。私が事実上の経営者である事は知っているはずだ」と言ったのです。どうもその時に対処していたら、こんな事にはならなかった、責任を取れ、という事のようでした。

私は、とりあえずその場を収めて急いで会社に戻りました。直ぐにリーダーに報告。これは一大事といった感じで、店内が大騒ぎとなりました。そして直ぐにまた専務から連絡がありました。今度はリーダーと2人で訪問。専務と話し合いが行われました。専務の主張は、私が店で社長と会った時に印鑑変更を知っていたのだから、社長とグルになっている、よって訴訟を起こすという事でした。このリーダーは色々と私に有給や時間の事でイジメをする嫌な奴でしたが、この時の対応はさすがでした。そんな事は専務の会社の内輪の話なので、弊社は関係無いと突っぱねました。そして話し合いはかなり長い間続きましたが平行線、また後日という事にして会社へ帰りました。

それと並行して仕事の話は進みます。この月は、社長直々に受注の話をされ、この対応にも四苦八苦。社長には、専務が怒っていて弊社が困っているとの話をしますが、社長は私であるから放っておいていいとの指示です。とりあえず今月だけは対応するが、次回までに解決して欲しいと伝えました。

その後も専務からの電話が続きます。我々も本部の法務担当と顧問弁護士と相談。対応を考えていました。そして3度目に専務との話し合いに行った時です。話している途中に何か変な雰囲気になりました。すると専務はこの会話を録音していたのです。リーダーはこれに激怒。こちらに落ち度が無いのになぜ取り調べのような事をするのかと、猛抗議をしました。しかし専務も譲りません。リーダーはこのような事をされたらもう話せないと話し、それから数時間、沈黙が続きました。

こんな事が3回程度続きました。すると専務は書面でのやり取りを提案し出します。しかしリーダーはこれも拒否。どこで揚げ足を取られるか分からないとの見解でした。専務は私に直接1人で来るようにとも連絡がありましたが、これも法務担当から禁止されました。こんな事が数週間続きました。とても仕事どころではありませんでした。

そして、こういったトラブルにはなぜか必ず長期休暇が付き纏います。この時も夏休みが迫り、まさにハラハラもの。ある時にこの休暇については専務に話し、話し合いはその後にして欲しい事を言いました。すると今までの流れを、書面で出してくれとの依頼がありました。直ぐさまリーダーに確認、本部の法務担当と話し合い、その程度だったら事実を書くだけなので良いだろうという事で、法務担当の指示の下、書類を作成しました。そしてこれが私の休み前に間に合わず、本部から書類の承認が来たのが休み前日の夕方でした。急いで専務に連絡しましたが連絡が付かず、経理の女性に説明しました。

その後の夜、ようやく専務から連絡があり、ポストに入れて置いてくれとの事。既に車やバイクは施錠されてしまった為、私は会社の了承の下、翌日の早朝、旅行の前にこの会社に寄り、ポストに資料を投函して、そのまま旅行に行ったのでした。旅行中は精神的に休める訳も無く、休みが終わり出社する時は本当に重い気分でした。しかし出社すると、直ぐにリーダーから話があり、あの後、社長と専務が折り合いが付き解決したとの事。これには私は胸を撫で下ろすとはこの事かと思いました。結局社長が折れたのとの事、理由は専務が余りにも自分を蔑ろにするのが気に入らなかったとの事でした。

こんな事で周りを巻き込み、この社長にはやってらんねーという気持ちになりました。また巻き込まれた会社は弊社だけでは無く、銀行を含め数社あったようでした。しかし、この一件で色々な経験が出来ました。また普段嫌なリーダーと思っていましたが、これにより尊敬する事が出来るようになったのも良かったのでした。とにかくやましい事をしていなければ毅然な態度を取れる、という事を実感した出来事でした。

親族同士のイザコザは本当に参りました。仲良くして欲しいものですf:id:x-japanese:20220822143346j:image