前立腺癌、重粒子治療体験記

前立腺癌と重粒子治療について、私の経験をお伝えして行きたいと思います。

432.私の会社員時代、やってらんない記憶.95

この回もコンプラ店長の「ざまあみろ」です。この回も内容は前回と同じようなシチュエーションなのですが、ざまあみろが少し行き過ぎてしまい、店長が少し可哀想に見えた事を書こうと思います。

この会社は外国人が社長をしており、その関係で社員も中々ドライな人が多く、所謂この国の義理だの人情だのが全く通じない感じで、我々も苦労して取引をしていたのでした。またもう1社所有しており、そちらは日本人の奥さんが社長をしており、こちらも弊社と取引をしていたのでした。分かりやすいように、前社をA社、後社をB社と呼びます。またA社は保証金を積んでいましたが、B社はA社の関連会社である事で、本来保証金が必要な取引額でしたが、それは免除されておりました。

ある日、いつものように、商品の取引条件で色々な会社と天秤に掛けて来たのでした。するとA社が提示する価格の取引条件が合わず、弊社との取引を止める事になってしまったのです。これは営業をやっているとよくある事で、弊社としても損をしてまで商売をする訳には行きません。しかしB社については、その会社では取り扱いが無く、こちらは移さずにそのまま取引を続ける事になったのでした。

ここで、コンプラ店長の登場です。こいつは、こういった天秤に掛けられる事が大嫌いなのです。プライドが許さないのか、この時も「それならB社も取引させない!」と言ったのです。これは私もある程度理解出来ました。今まで、A社の保証金を見返りにB社も取引していたのです。A社の保証金が無くなれば、それは取引自体を見直さないとなりません。しかし、これは弊社の理論です。私はこの辺りを丁寧に説明して、B社の取引について話し合いを行った方がいいと、コンプラ店長に説明しましたが、こうなるともう聞きません。「取引を断ってこい!」と言うので、仕方無く私と営業担当で、訪問する事になりました。

そして前述の事を説明すると、案の定、外国人の社長は怒り出しました。そうやってA社の移行をさせない気なのだろうと言うのです。私は、そうでは無く、取引条件が違ってしまうからと説明します。しかし外国人の社長も中々理論派です。そもそもA社とB社は別会社であり関連という考え方がおかしいと言います。私も、それは弊社の考え方であると説明しますが、納得しません。そしてその日の話し合いは平行線のまま、一旦帰る事になったのです。

そしてその後、今度は担当者のみが呼ばれ、外国人の社長に説明を再度求められたのです。この担当者は前回とは別の社員でしたが、前回の社員と同じように「店長がそう言っている」と、言ってしまったのでした。これも良い加減にうんざりしている社員が、やってらんね〜、という感じで言ったのだと思います。外国人の社長は、すかさず弊社に電話を掛けて来ました。しかし、店長はその会社からだと分かると、私に対応しろと言います。電話に出ると、店長を出せと聞きません。しかし店長は、こう言った時は絶対に矢面に立つ事はありません。仕方無く、また訪問する事になり、説明を繰り返す事になったのでした。

そしてここで、大問題になってしまうのです。訪問すると、その外国人の社長、何を言い出すのかと思ったら、弊社を人種差別で訴えると言うのです。なので店長から直々に今回の判断の理由を聞きたいとの事でした。この社長は、その内容次第で、外国人である私を日本人と同様に扱わないという理由で告訴を考えていると言うのです。これはえらい事になったと、私は直ぐに帰り、店長にその話を説明しました。すると店長は真っ青な顔になり、一言も話さなくなってしまいました。

私は最初は、「今まで横柄な態度をとっていたバチが当たったんだ。」と思い、いい気味だと思っていました。その後数日は、店長は本部と色々相談していたようですが、本部としても人種差別といった苦情は前例が無く、対応に苦慮しているようでした。しかし、外国人の社長からは、毎日のように店長と会いたい趣旨の電話が掛かって来ました。担当者や私が出ても、人種差別をする店長を出せ、の一点張り。これを報告すると、その度に店長の顔が真っ青になります。最初は「ざまあみろ」と思っていた私も、これにはさすがに少し可哀想になって来ました。まさか人種差別という言葉が出て来るとは、私も思いも寄りませんでした。

その後、私と担当者が、外国人の社長が留守の時に奥さんの会社に訪問して、解決策を探りに行きました。奥さんは簡単に、B社でそのまま取引をしてくれたら収まると思うとの事でした。それを店長に提案という形で打診したところ、それで交渉してみてくれ、との回答。それを持って外国人の社長と交渉したところ、今回は分かったとの回答を貰いました。

しかし私はこんな解決でいいのか疑問が残りました。商売上、弊社が悪条件を飲んだ訳です。何も保証が無いのに、ある程度の商品を掛けで卸すという事は、それなりに弊社にリスクがある事なのです。この話が落ち着いて暫くしてから、店長にB社の取引について、今後どうするのかを確認したのですが、こいつは、もうそれには触れたく無いようで、このままこの話はうやむやになってしまったのでした。

全く社内では横柄な態度を取るクセに、外では本当に信じられない位に小さくなる姿勢に、私もいい加減に辟易としていました。あの時、可哀想だと思わず、あのまま放っておけば良かったと思いました。あの外国人は本当に告訴を考えていたのかは今は分かりませんが、こいつは告訴されて会社から居なくなった方が良かったのかも知れないと、今も思っています。

日本の失われた数十年と最近の円安で、外国に買い負けするようになり、高級品はますます高嶺の花になってしまいましたね〜😅f:id:x-japanese:20221201135657j:image