前立腺癌、重粒子治療体験記

前立腺癌と重粒子治療について、私の経験をお伝えして行きたいと思います。

262.私の会社員時代、やってらんない記憶.17

営業もベテランの部類になってくると、後輩の面倒を見る事が多くなって来ます。所謂、中間管理職の一歩手前、この頃はかなり上と下の間に挟まれ、その調整に苦労した覚えがあります。冗談では無く、X-JAPANの音楽と出会わなかったら、私はどうなっていただろうと本気で思い出します(112回目からのブログを見て下さい😅)。この頃は既にこの音楽と出会い、気持ちが落ち込んだ時や心が砕けそうになった時等は、この音楽を聞く事によって随分と救われたと思っています。しかし、本部や店を問わずに存在した、意味不明なプライド叔父さん達との戦いは長い間続きました。これは、私にはただの駄々っ子のようにしか見えず、本当に困ったものでした。

その典型的な例が、「おれは聞いてない」の言葉でした。それはさまざまなシチュエーションで出て来ました。この会社、と言うか、この国は稟議制度を取り入れている事が多く、案件の稟議書を上げている時に一番感じる物でした。この国は、印鑑を押す(この頃はもちろん紙社会でした😵)先輩や上司一人一人に全て、所謂根回しをしないといけないのでしょうか。稟議書を上げる度に、大体数人がこの言葉を吐いていました。そして無駄に反対するのです。その度に案件が止まる事が多々あり、私はこれにとても無駄を感じてしました。結局は仕方無い、と言うような態度で印鑑を押すのですが、その理由が内容の良し悪しでは無く、単に邪魔をしているとしか思えないのです。そして時間ばかりが浪費されて行くようでした。

中には、根回しが会社員の生きていく上での必須要件、と思っている人達もいるでしょうが、根回しだって「最初」があるはずです。稟議書が最初と何が違うのでしょう?。これは案件に限らず、例えば新しい企画についても良く言われました。ひどい物だと忘年会ひとつにも、そうやって反対する上司もいました。「おれは聞いてない」の心理の中身は一体何なのでしょう?。単なる自分の存在感を感じたいのか。何かやる度に、いちいち上の立場の人達全員に根回しする必要があるのでしょうか。そんな事をやっていたら、時間はいくらあっても足りないのではないでしょうか。

おそらく今でも営業の店では、相変わらずそうなのだと思います。私の退職の頃には既に、日報などは全てパソコンでした。誰でも全て見る事が出来ます。案件の情報も一眼で分かるようになっています。その月の案件予定も進捗具合もパソコンでしっかり見れるのです。店長を初め、リーダーや上司が管理するにはとてもいい時代になったのです。それでも「おれは聞いてない」と言ってる奴がいたら、そいつこそが会社のお荷物、時間を無駄にする単なる駄々っ子だと思いませんか?。そんな駄々をこねる暇があったら、事前にパソコンを見て情報収集して、その担当者に事前に聞いておけと思ってしまいます。でもまだまだ存在していると思います。

これと同じ部類に「嫌だね上司」もよくいました。これは案件で営業と事務で意見がまとまらない時に出てくる困った上司です。しかし、営業としては、無理をしても、どうしてもやりたい案件はあるものです。営業も、そうするからには色々な資料を作ったりまとめたりして、話し合いをします。すると事務は段々と反論が難しくなって来ます。そこで登場するのが嫌だね上司です。事務に勝ち目(こういう言い方もどうかと思いますが)が無くなりそうな時に、突然「おれは嫌だね」と言うのです。理由なんかありません。反対理由が出て来ないものですから、嫌という言葉で対抗するのでしょう。こうなると話し合いになりません。

私もこれには本当に辟易とした案件がありました。ある時、この店のエリアで超優良企業の紹介があり、私と担当者で訪問。かなりの大口の案件を貰ったのです。しかし取引条件は中々厳しい物でした。それは当然です。色々な競合他社が競い合っている顧客です。少し位の良い条件では見劣りするのは必須。するとたまたまこの取引に補助金のようなものが付く事が分かり、利益率は一般の取引位の数字が出せたのです。これはやるしかないと、我々は案件を提出しました。大口なので信用の面では厳しいですが決め手は「利益率」でした。案件は比較的順調に進みました。しかし最後にこれを気に入らない事務のリーダーが、「おれは嫌だね」と言って来たのです。理由は信用額とその補助金でした。私は、特に補助金が気に入らないという理由が理解出来ず、言い合いになりました。内心、こいつ馬鹿かと思い、その時はかなりキツい言葉で、「調査会社の倒産の確率は限りなくゼロ、さらにこの弊社の利益率、何をして嫌と言うのか、商売には頭を下げる物だ」とそのリーダーに言ってしまったのです。一触即発となりましたが、私としても引けません。結局その案件は承諾されたのですが、時間はそれなりに掛かり、かなり心理的に消耗したのを覚えています。

今考えてもおかしな、と言うより理論の無い「おれは嫌だね」です。一体何が気ならないのか、この頃は、こんな不毛な論争が多く行われていて、毎日のように、X-JAPANの曲を聴いておりました。

本当に彼らの曲に毎日癒されていましたf:id:x-japanese:20220806131724j:image