前立腺癌、重粒子治療体験記

前立腺癌と重粒子治療について、私の経験をお伝えして行きたいと思います。

261.私の会社員時代、やってらんない記憶.16

あっという間にこのシリーズは16回目になってしまいました。ここまであっという間に下書きが書けてしまったので、この会社にはそれだけ上司や先輩達がどうしようも無い連中が多く、私もどれだけフラストレーションが溜まっていたのかが分かります。この内容は本当の事なのです。既に退職して2年、この書いている現役の頃の話は今から30年近く前の話もたくさんあるのに、未だにしっかりと覚えているのは私が粘着質な人間という訳では無く、それだけ強固な独特な会社の慣習を変えたくても変えられないという、ある種の絶望感を感じていたのだと思います。そしてそういう苦労した経験は、いつまで経っても忘れないものです。

この絶望感についてはまだまだたくさんあります。ケチやセコさ以外にも困ったものと言えば、プライドの高いリーダーや店長にも、やってらんね〜と思う事がたくさんありました。私の会社は確かに歴史はありましたがそんな大企業でもなく、決して世の中で威張って発表出来るような会社ではありませんでした。ある日、同僚の顧客でこんな事がありました。効率化や省力化でどんどん機械化が進んでいた時の話です。ある顧客から連絡があり、先日、同僚が持って来た資料に計算間違いがあるという指摘があったのです。これはお店では対応出来ず、本部の事務部に確認を依頼しました。その時の当初の対応が、機械が間違える訳が無いとう一点張り。その小馬鹿にした態度には同僚はかなりムッとしていたようでした。しかしその後、何と会社の機械が間違えていた事が発覚。本部の担当役員が謝りに行く事になりました。しかしこの役員、顧客の所ではプライドがそうさせるのか、頭ひとつ下げずにただすみませんの言葉だけ。この対応にこの同僚は、この会社に未来は無いと、その後退職をしていましいました。この同僚はかなり優秀な人間でした。

またこの頃、本部の事務部でシステム関係を扱う部署ができ、段々とパソコンの時代へと移行して行きました。しかし、当時、その部署にいる連中も酷いものでした。この役員にしてこの部下ありというような連中ばかりで、少しパソコンを知っていると言うだけで、それはそれは大威張り。横柄な態度は度々問題になり、店とはよくトラブルになっていました。ただ知っているだけで、何であんなに威張るのか、私はとても不思議でしたが、ある先輩が「あそこの部署は営業をクビになった奴ばかりで、俺たちに仕返しをしているのだろう」と、説明してくれた時、妙に納得してしまった私。そしてそんな事務部の連中を馬鹿にした時もありました。こんな私も、今思うとこの連中と五十歩百歩かなと思い、少し反省しています。

また本部には、ずーっとその部署にいる仙人のような社員も多くいました。確かに会社には、そこの部署のスペシャリストは必要です。しかし大体そういう奴らは他人にその仕事を教えず、自分だけが知識を独占している事が多かったのです。よってその部署のほぼ全ての事は、その仙人に関わってもらうしか無くなるのです。所謂、属人化という奴です。こうなるとこの仙人の機嫌次第でどうする事も出来なくなるのです。本部の役員でさえコントロール不能となります。そしてこれが、意味不明なプライドを増長させます。当然、店からの苦情も目立って来ます。しかし、その仙人を担当変えをするとその部署が機能しなくなり、結局、仙人がまた戻ってくるという繰り返し。こうなると会社は停滞してしまいます。もはやプライドと言うよりは仕事が人質のようになっているのです。この仙人しか出来ないから、仕事をやってもらう為にこの仙人を怒らせないように、それこそ腫れ物に触るように仕事をお願いするのです。こんな馬鹿げた事を、本当にやっていたのです。ただ知っているだけで大威張りをするこの感覚、また、この環境を維持して行きたいという既得権を離さないこの感覚は、私は今でも理解出来ません。

本部と接触するようになるのは、大体が営業もベテランの部類になってからです。当初は、本部にこう言ったプライド人間は多かったのですが、段々とこの訳の分からないプライドを持った人が店にも増えて行き、この連中との戦いが随分と私のストレスとなりました。営業になって3年はいつ辞めようかと思っていましたが、この頃はある程度先が読めるようになって来ていたので、この会社、大丈夫かと思うようになり、いつでも転職が出来るように、何か自分に「ウリ」が無いとダメだと思うようになっていました。しかし、その後も、このプライド叔父さん達との攻防は続くのでした。

会社では観音様のような人とは、殆ど出会いませんでしたf:id:x-japanese:20220806131201j:image