前立腺癌、重粒子治療体験記

前立腺癌と重粒子治療について、私の経験をお伝えして行きたいと思います。

232.ジジとお孫のハチャメチャ鉄チャン旅.2

スペーシア号の探検を終えるとお孫ちゃんはやっと落ち着き、我々と一緒に席に着きました。すると今度は車窓にかぶりつき、今度は妻に色々と質問攻めが始まりました。特に気になったのが田んぼでした。5月の中旬となれば田植えが始まる頃です。栃木県は米の生産量がベスト10の常連で、結構な米どころなのです。我々の近所では畑はたくさんありますが、田んぼは確かにありません。初めて見た景色にまたまた興奮状態。田んぼが現れる度に「バァバ、また田んぼ〜」と大騒ぎ。車内はまずまずの混雑具合なので、静かにするようお孫ちゃんに言いますが、次々流れる車窓の景色にお孫ちゃんの興奮は収まりません。利根川の鉄橋を渡るとまたまた大興奮。山が見えて来たらまたまた大興奮。電車の車庫が見えたとまたまた大興奮。とてもゆったりと寛げる感じでは無く、妻もグロッキー気味😅。落ち着かせる為におやつを出し、少し静かになりました。f:id:x-japanese:20220530131114j:image

そこに、それを見ていた老夫婦がこちらにやって来て声を掛けられました。「うわ、苦情か〜」とちょっと身構えると、何とお弁当を差し出して来ます。お弁当を買い過ぎてしまったので元気なお孫ちゃんにどうぞ、という心遣いでした。しかし今はまだまだコロナ禍。一瞬考えましたが、我々の子では無いので丁重にお断りをしました。普段なら喜んで頂くようなこのシチュエーション。こんな所にもコロナ禍の酷い世情が現れます。特に奥さんの方がガッカリされて席に戻りましたが、これでは人間同士のコミュニケーションなどあったものではありません。私の好きだった寅さんのような人情はコロナ禍に破壊されてしまったと思うと、やるせない気持ちで一杯になりました。何度も謝辞を述べながら相手の誠意を断るのは本当に辛い物。こんな経験はした事が無く、こんな事で心が痛むなんて思ってもいませんでした😞。

そうこうしているうちに、下今市に到着。この駅はSLの車両基地があり降りた駅に隣接しており、また見学が出来るスペースや休憩室等がある、ちょっとした博物館のようになっています。それを見ると落ち着いていたお孫ちゃんがまたまた大興奮。そして、お孫ちゃん以上に私も、停車しているSLを見て大興奮。f:id:x-japanese:20220531131944j:image2人してそこに行く為に小走りに跨線橋を目指します。妻も怪我させたら大変と、必死で付いてきます😅。

この跨線橋自体にも色々と展示がしてあり、既に博物館のようです。ゆっくり見たいと思いましたが、お孫ちゃんは止まりません。まさに一目散と言った感じでSLの車庫まで走って行きました。そこにはSL達の為に新しく作られた扇形の車庫があり、その前にSLの必需品のターンテーブルもありました。その中にSLが2両とディーゼル機関車が1両、仲良く止まっていました。その周りには観光客がたくさん。跨線橋の所には休憩室や子供の遊ぶ施設もあり、ここでも十分遊ばせる事ができる位の充実さがありました。私の目的はこのSLの撮影だったので、お孫ちゃんを妻に任せてしばし見学です。初めて見る東武鉄道のSL。小型のSLではありますが、ここまで力を入れて運営しているとは思いませんでした。さらにもう1両仲間が加わると言うのですから、ファンとすればたまりません。もっと早く見に来るべきだったかな〜と、少し反省しました。またここからは駅に入って来る電車も良く見え、お孫ちゃんはまたまた大興奮で、あちこちを走り回っていました。f:id:x-japanese:20220531133402j:image

そうこうしているうちに、いよいよSLが出発準備の為に車庫から出て来ました。ボーッと汽笛を鳴らしてゆっくりSLが動き出します。お孫ちゃんはSLのこの大きい音だけがどうも苦手らしく、バァバに抱きついていました。f:id:x-japanese:20220531133809j:imageそして子供の遊ぶ施設の方へ行ってしまいました😅。

私は、それを見届け、じっくりとSLを見入っていました。すると結構たっぷりあると思っていた時間があっという間に経ってしまい、いよいよSL列車に乗る時間です。もっとしっかり見たかった展示物を横目にホームへ向かおうと、お孫ちゃんと妻を呼びに行きます。子供の遊ぶ施設のなかにはちょっとしたSLと客車の模型があり、そこでお孫ちゃんと妻は遊んでいました。時間だから行くよと声を掛けても中々離れようとしません😅。時間はどんどん迫って来ます。周りには誰も居なくなって来ました。f:id:x-japanese:20220531134623j:imageここで遊んでたいというお孫ちゃんを説得して、やっとの事でホームに向かいます。そこは乗車するお客さんで結構ごった返してして、妻はまたまたお孫ちゃんがホームから落ちたりしないように追いかけ回します。それぞれの家族がめいめいに写真を撮っている為、結構危険な感じで妻はかなりの緊張状態でした。そして乗客が少し引け始めた時を待ってお孫ちゃんとSLのワンカットを撮り、やれやれと車内へ。f:id:x-japanese:20220531144907j:imageしかし、東武鉄道ワールドスクェアに向けてしばしの休息、と、言う訳には行きませんでした。

ボーッと汽笛一斉、出発します。すぐに大谷川を渡るとお孫ちゃんはまたまた大興奮。しかし窓は開かないので危険はありません。時々汽笛も聞こえムードは満点。しかしそこは東武鉄道です。商売商売という感じで(失礼)、車内販売の説明が始まり、アテンダントさんが車内を歩き回ります。家族写真も撮られ、その記念写真をついつい買ってしまいました。お孫ちゃんは「SL大樹、黒いアイス」に興味を持ったようでそれを買い、妻はお孫ちゃんが汚れないようにタオルを巻いたりウエットティッシュを出したりとバタバタ状態😅。また妻は下今市駅でお弁当を買って来たとの事で、それを食べるのにまた一苦労。さらに中間車に展望席があるとの事で、お孫ちゃんが行きたがり、ゆっくり食べている暇も無く、約30分のSLの旅は、すぐに目的地へ到着。あたふた状態で列車から下車😅。と、同時にお孫ちゃんはSLを見たさに前の方へダッシュして行きます。それをまた追いかけてSL目掛けて走っていると出発の汽笛が鳴り響きます。それを真横でまともに聞いたお孫ちゃんはその場でビックリして泣き出してしまいました。運転士さんはお孫ちゃんに汽笛を聞かせてあげたかったらしく、泣いてるお孫ちゃんを見て困惑した感じで手を振りながら出発して行きました😅。f:id:x-japanese:20220531150620j:image

つづく