前立腺癌、重粒子治療体験記

前立腺癌と重粒子治療について、私の経験をお伝えして行きたいと思います。

166.私のぶらぶら旅6

今度のぶらぶら旅は長野です。以前から、日本三大車窓と言われる姨捨を一度見てみたいと思っていた私。お月見の棚田と夜景も有名で、またここの姨捨駅は数少なくなったスイッチバックの駅で、そこも見ておきたいと思って計画したのでした。この時は10月の3連休、1ヶ月後にマラソンを控えていたにも拘らず、妻が善光寺にお参りに行きたいとの事でやって来たので、せめてウォーキング位はしっかりやろうという事で考えたルートです。

妻は昔から長野県が大好き、特に善光寺が大好きとの事で既に何度も来ていました。この日も新幹線に乗って長野入り。昔は妻と長野方面に旅行する時は、夜行列車を利用した事もある位遠いイメージでしたが、今は大宮から1時間そこそこ。本当に便利になったものだと思います。昔は善光寺を模した駅舎が有名でしたが、今は新幹線の開通と共に最新の駅になってしまってちょっと寂しい感じがします。f:id:x-japanese:20220116103238j:image

早速善光寺をお参り、胎内巡りも済ませ門前の蕎麦屋で早昼食。更科蕎麦を堪能して、姨捨ウォーキングの為長野駅へ戻ります。この善光寺参りももちろん往復歩きです。門前街や商店街をぶらぶらしながら戻り、しなの鉄道と名を変えた旧信越本線に乗り、屋代駅に向かいます。この日は初秋だというのに結構暑くカンカン照り。昼過ぎに降りた屋代駅は夏のような気候でした。一瞬躊躇いましたが折角計画したウォーキング、止める訳には行かず水を数本買い込み姨捨まで9㎞弱、頑張る事にしました。

コースは至って簡単。駅を降りて左斜めに千曲川平和橋まで延々と進み、その後は千曲川に沿って南下、途中から姥捨に向けて山道に入るというコースです。まずは街中を行軍さながらひたすら歩く事から始めます。日差しが強く結構厳しそうな感じであった為、途中お店に寄って帽子を買いました。

秋にも拘らず暑いからか、道には人が歩いておらず千曲川までは結構な辛いウォーキングが続きました。そしてやっと堤防が見え出し平和橋が見えて来ました。そして第一目的である千曲川まで辿り着きました。その姿は歌に歌われる感じそのまま。何ともゆったりした流れで遠くの山々とも相まっていい風景が広がります。f:id:x-japanese:20220116133824j:image

平和橋の中程まで歩いて、初めてじっくり見る千曲川五木ひろしの歌そのまま、よくこのイメージを歌に出来たものだなあと感心しながら、雄大な流れには何故が心が惹かれました。しばし橋の上から千曲川の流れを眺めていました。川の上だからか心なしが涼しく感じ、少し汗が引いて来るようでした。暫く橋の上で佇んだ後は、橋を渡り左に折れ、懐かしい砂利道を進みます。この辺りから姨捨の場所が何と無く分かります。その方面を目指しぶらぶら。周りは畑の景色が広がり、日本の原風景が広がります。相変わらず暑かったのですが気持ちのいい景色です。f:id:x-japanese:20220116233846j:image

農道を暫く歩き、この辺りから地図を見ながら県道77号を越え、県道338号を目指します。目標は地図に載ってる、さらしなの里歴史資料館と明徳寺です。時間もそれ程無く特に寄る予定は無かったのですが、いい目標なのでこの二つを頼りに歩きました。そろそろ山の裾野辺りにやって来た感じがして来ました。いよいよ上り坂が始まる感じです。周りは市街地から完全に農地に変わりりんごの木が目立つようになりました。信州に来てるんだと実感できる景色です。f:id:x-japanese:20220117075545j:image

そして県道338号に辿り着き、後は姨捨までラストスパート。しかし結構な暑さはこの辺りで身体に応え始めて来ました。買ってきた水も無くなってしまい、どこか小休憩出来るレストランか喫茶店は無いか探しましたが、どこにもありません。すると右手に味噌蔵のお店が見えて来ました。店の中を覗くとお土産物も売っており飲み物も売ってそうです。冷房も効いてそうなのでこのお店に入って一息着く事にしました。

お店に入ると明るい店主が出て来て声を掛けてくれました。屋代駅から歩いて来たと言うとビックリしてくれて、休んでいってと言ってくれました。奥には腰掛けとテーブルがあったのでそこで休ませて貰いました。店内を見回すと美味しそうな味噌が並んでいます。そして冷蔵のショーケースの中に瓶ビールが見えたので、まだ昼間にも関わらず思わず頼んでしまいました。そのビールの美味しかった事と言ったらありませんでした。f:id:x-japanese:20220117081218j:image

店主に聞くと今日は10月と言うのに珍しく暑いとの事でした。これから姨捨駅まで歩くと言うと、駅までは結構な坂だとの事。ちょっとうんざりしましたが、ここまで来たら止められません。その後も少し休憩させてもらい話に花が咲きました。またここの店主は元野球選手と知り合いとの事で、それでもまた話が盛り上がり、結構な時間を過ごしてしまいました。こんな事があるからぶらぶら旅は止められないのです(笑)。

その後、妻は味噌のお土産を買い店主にお別れをして、最後の難関目指してウォーキングを再開。後で調べたらこの味噌蔵、結構有名なお店だったようです。その後はその店主が言うように結構な坂が延々と続きました。地図ではこの坂のイメージが湧かず、これほどの坂とは思いませんでした。しかし右手には雄大な景色が広がり始めます。そしてやっとの事で姨捨駅に到着。念願のスイッチバックの駅を堪能し、そしてすぐに棚田へ向かいました。f:id:x-japanese:20220117095359j:image

この棚田は長野盆地の夜景がよく見え、また名月のスポットでもあります。棚田内にウォーキングコースがあるので、疲れていましたが行って見ました。そして少しずつ日が暮れて来て辺りはいい雰囲気になってきます。f:id:x-japanese:20220117085008j:image

この日はお月見のイベントがあったらしく、結構人がいました。時間があったら参加したかったのですが、姨捨から帰りの列車は予約しておいた為諦めました。そして日が暮れて夜景が見事に見え始めます。驚いた事に棚田にも転々とライトが光り始めます。何とも言えない雰囲気が辺りに広がって行きます。この日は暑かったのが幸いしたようで、寒く無くちょうど良い気候になりました。このまま残ってお月見でもするかと一瞬思いましたが、この日は結構な疲労が溜まり、妻も結構参っていたので諦めました。そして辺りも真っ暗、見事な夜景を堪能する事が出来、姨捨駅に向かいました。f:id:x-japanese:20220117093123j:image

夜景は駅からも十分見る事が出来ました。今日の所要時間は3時間も要らないと思います。しかし夜景を見るとなると山道なので道路が暗くなるのが怖いので、事前に計画が必要と思います。そして予約してあった列車に乗り、最後にスイッチバックを実感、名残惜しい姨捨を後に長野駅へ帰りました。するとその後、この列車のサプライズが。この列車、何故だか車掌さんが姨捨の車窓についてガイドを始めました。まさに列車から見る日本三大車窓の説明でした。そして列車は低速になったと思うと車内の電気が消え、真っ暗になった車窓からはそれは見事な夜景が見えたのでした。これには大感激。この列車はどうも臨時の観光列車だったらしく、JRも粋な計らいをするなあと感心。これだからぶらぶら旅は止められないと、またまた強く思ったのでした。

因みに、姨捨だけでも十分楽しめます。またここならJRの電車で気軽に来る事も出来ます。ここだけぶらぶらするだけでも十分楽しめると思います😊。