前立腺癌、重粒子治療体験記

前立腺癌と重粒子治療について、私の経験をお伝えして行きたいと思います。

143.私の夫婦でゴルフ体験記8

この後はマラソンが落ち着くので、大体2ヶ月に一度ペースで平日の休みを取りゴルフに行きました。上里ゴルフクラブ、霞山カントリークラブ、メイレイクカントリークラブ、その後のマラソンシーズンは、つくばマラソンの後に31カントリークラブに行きましたが、どこもはやり混雑気味。最近は平日は空いてるなんて事は無くなってしまったのでしょうか。

特に霞山の時は朝のうち霧が発生したためスタートが遅れ、毎ホール3組程度が待っているという状態でした。どちらも後続組がいる状態でのショットでしたので、またまたチョロや悪い癖である左へ引っ掛けたりして、カッコいい夫は夢のまた夢。妻とのゴルフを続けて行くうちに、こういった事は治っていくだろうという気持ちは既に無く、若い頃の笑われたり罵声されたりしたトラウマが益々大きくなって、打つ度に緊張して来る感じがしました。妻は相変わらずマイペース。少しずつ前にも飛ぶようにもなって来ていました。スクールで習っているだけあって、スイングが一定で飛ばないながらも大体真っ直ぐ飛んでいます。時折アンジュレーションや下りや上りの時などはダフッたりトップしたりしていましたが、その後悪い事を引きずる事はなく、しっかりと素振りをして確実に前に飛ばしていました。自分はというと、当たる時と当たらない時の差が激しく、また当たらないととたんに慌てだし、せかせかゴルフになってしまうのでした。その度に私は妻も急かすものですから、妻もたまったもんじゃありませんでした。しかしこの時の妻はそこまでは分かっておらず、ゴルフはこんなにも他の人に迷惑を掛けてはいけないスポーツなんだと思っていたようでした。

そしてその年も終わりに差し掛かると、お正月の親戚コンペの時期になりました。私には今度も夫婦2人でいいかの確認が来ました。妻に聞くともちろんの返事。父は相変わらず一進一退の症状で、今回は何とか出たいと頑張っていたのですが厳しそうな状況でした。そして妻にとっては2度目の親戚コンペです。また同じように私と兄と3人でスタートさせて貰いました。父は残念ながらまた参加は叶わず妻も少し寂しそうでした。そして正月、いつものように朝霞パブリックに集まります。今年は兄の長男も参加、去年はうちの妻と少しずつ新しい面子が増えて行くのは楽しい事でした。昨年同様にそれ程寒くなく風もなくゴルフ日和になりそうな日でした。

初っ端は私、相変わらず左に引っ掛かけあわやOBという感じでした。こうなるとバタバタゴルフの始まりです。妻はいつものショットで飛ばないながらも確実に前に進んでいます。その後去年より上達している妻を見て、兄は色々とアドバイスをし出しました。特に妻はグリーン周りはまだ習っておらず中々上手く打てないので、その所を兄が教えていました。後続もその次も親戚なので、多少時間が掛かっても文句は言われませんが、私はちょっとソワソワ気味でそれを見てました。さすがに妻も時間の事が気になって来たのでしょう、兄に一言言いました。「早く行かなくて大丈夫ですか?」。いつもは私が急かすのでそう思ったのだと思います。すると兄は「全然大丈夫。前もそれ程空いてないし、気にしない」と言いました。これには妻は少しビックリしたようでした。いつもはショットをしたらすぐにカートに乗り急いでボールの所まで行き、そしてまたすぐ打つ事の繰り返し。息つく暇も無く打っている、ゴルフってなんて忙しいスポーツだって思っていたのです。

その日は、無事コンペも終了。また父の家に行き新年の顔合わせを兼ねたパーティーを行いました。父は妻のスコアを見て昨年より良くなっている事にとても感心して、妻の事を褒めていました。妻も何とか父の症状を回復させたく、来年は絶対一緒にプレーしようと励ましていました。その後は歓談が続いた後、兄が今日のグリーン周りのアプローチについて色々話し出しました。そしてその時、妻がプレーの時間について兄に聞いたのです。「そんなに時間を掛けては後続の人達に怒られるのではないですか?」。すると兄は先程と同様に、「どうせ前も空いて無かったし、そんなに遅いプレーでも無かったよ。ゴルフは慌ててやるもんじゃないよ」。これを聞いた妻は私の方を向いて???の顔をしました。無理もありません。私はというと打ったら急げ、急いだらまたすぐ打ての繰り返し。今までおかしいなと思っていた事が炙り出されてきた感じでした。

そして次のゴルフは千葉の館山若潮ラソンの翌日、南総ヒルズカントリークラブを取りました。そしてこの日もまあまあな人が来ていましたが、それ程の混雑ではありませんでした。しかし後続組が来てしまうと、私の悪い癖が出始めます。とにかくショットを見られたくない、下手くそがバレたら嫌だと、妻も巻き添えに早く早く、走れ走れと急かします。そしてついに妻が少しキレ気味に話し出しました。「何でそんなに急がせるの?お兄さんはそんなに急がなくてもいいって言っていた」。その時は自分はそんな事は無いと思い、妻には言い訳じみた事を説明しました。とにかく初心者である妻に嫌な思いをさせたく無いという思いから、追い上げられないうちに打たせようと思ったと言いました。妻に対する気遣いがそうさせるのだと説明し、妻も納得してくれたようでした。しかしその後、よく考えてみると、確かに2人だとやたらと急かしたプレーをしています。何でそんな事になるのか、自分でも分かりませんでした。とにかく人に見られたくない心理が働くのだろう程度で、あまり深く考える事はしませんでした。

霞山カントリークラブの朝の霧の風景f:id:x-japanese:20211114215634j:image