前立腺癌、重粒子治療体験記

前立腺癌と重粒子治療について、私の経験をお伝えして行きたいと思います。

101.私のダイエットとランニング体験記4

背中を押されるよう出場する事になった5㎞のレースは制限時間は40分だったと思います、1㎞8分で走ればオーケー。とりあえず今回はランニングウォッチとポーチを買い、早速キロ8分を試しに公園へ向かいました。すると今の自分のランニングペース位なのが分かりました。ひとまず安心しましたが、今まで無かった時間の概念がこれを契機に大きくなりました。これを境に、せっかくレースに出るのだから5㎞をどれくらいで走れるものだか試したくなりました。既に始めて3ヶ月は過ぎたので多少無理しても脚は大丈夫だろうと、レースまでは距離より時間を優先して練習に取り組む事にしました。初心者のランニングで目標の目安になるのがキロ6分です。短い距離なのでこのレースの目標を30分とし練習をして行きました。

そして本番当日、二人して荷物を持ちレースに向かうなど、つい最近までは想像も出来なかった事ですが、何か運動会に行くような懐かしい感覚で、とてもウキウキしたのを覚えています。現地に着くと妻はハーフマラソンを走るので友人と合流、自分は一人で5㎞のレースの受付を済ませました。スタート時間はハーフがスタートしたその後。同じコースを走って折り返すコースです。スタートゲートの近くにいると、続々ランナーが集まって来ます。結構女性や年配の方も多く、凄い人数にビックリしました。本格的な出立ちな人、可愛いランニングウェアの人、私のようなスウェットの人、中にはぬいぐるみを被っている人もいました。様々な格好の人がいて、こんなに走っている人がいるんだとひたすら驚いていたのを覚えています。ハーフでこの位いるのなら5㎞はどの位なんだろうと思いながら妻を探していましたが、凄い人数で探す事が出来ず、その後カウントダウンが始まりスタートの合図。ハーフの人達は怒涛の如く一斉にスタートして行きました。その迫力といったらありませんでした。

これから早い人で約1時間で帰って来る計算なので、その間に5㎞のレースを入れているのがこの大会です。私は直ぐにスタートゲートに行きましたが、人数はチラホラ。もうすぐスタートというのにあまり人がいません。そして直ぐにスタートの合図。これだけ?って程度の人数でレースが始まりました。とりあえず自分は今できる精一杯の走りをしようと、思い切って飛ばしました。景色を見る余裕も無く、とにかく思いっきり走りました。そしてあっという間にゴール。時間は約27分。目標達成と同時に清々しい気分、この気分は久しぶりに味わう何とも言えない気分でした。その後受付でもらったスポーツドリンクの美味しかったこと。これは確かに病みつきになる予感がしました。

そして、その後はひたすら妻のゴールを待つ時間が続きました。しかしハーフなので普通に走っても2時間はしっかりかかるレースです。少なくともあと1時間は待つ感じでした。そしてこの時間が長かった、と同時に自分が少し情けない気分になってしまいました。オリンピックのような競技は別として、このような一般人のレース大会というのはフルマラソンやハーフが華なんだと思いました。短いレースはあっという間に終わってしまうし、終わってしまうと何か物足りない。自分の心の中に次はもっと長い距離を走りたいというファイトのような物が湧き上がって来るのを感じました。

そして妻がゴールしました。いつのまにこんなに走れるようになったのか感心しながら、妻を出迎えました。その嬉しそうな、やり切ったという満足した顔には眩しささえ感じました。そして自分もこの感覚を肌で感じたい、今日感じた高揚感以上のものを感じたいと思うようになりました。そしてその後、二人して居酒屋で今日の激走に乾杯しました。そのビールの美味しかった事といったらありませんでした。このようにして自分はランニングの魅力にどんどんハマって行くのでした。

妻と一緒に多摩湖へお花見ランニングf:id:x-japanese:20210902135402j:image