前立腺癌、重粒子治療体験記

前立腺癌と重粒子治療について、私の経験をお伝えして行きたいと思います。

335.私のダイエットとランニング体験記、東京マラソンへの道37

朝起きて外を見ると曇り空です。窓を開けると少し寒そう。集合からスタートまでの待っている時間が思いやられます。そして起きようとした時、首に鈍痛が走りました。慣れない枕のせいなのか、首を寝違えたような症状です。私は普段どんな枕でも寝れるタイプなので滅多にこんな事は無いのですが、何で今日に限ってこんな事が起きるのでしょう?。これにはかなり絶望感に苛まれました。

妻は、「臆病風が吹いているからだ」と言って笑いましたが、私はそれどころでは無く、必死に首をマッサージしながら朝食を食べました。妻からファイテンのシールを貰い首筋に貼り、その後は軽くストレッチ。ビジネスホテルなのでそれ程の広さが無く、中々満足のいくストレッチが出来ませんが、それでも少しでも体調を整えたく,必死にやりました。右の太もも辺りはまだ違和感が残ります。これは妻からランニングテープを貰い、貼って対応する事にしました。体調はもう何が何だか分からないような状態。下痢もどうなっているか心配です。しかし朝食だけはしっかり摂らないとガス欠してしまうので、それだけは意識的に摂るようにしました。東京マラソンは意外にエイドでの食べ物が無いので、これは気をつけた方がいいのです。

そしていよいよ出発です。外へ出てみるとさほど寒さは感じませんでした。上にダウンコートを着ているせいもありますが、これなら何とか大丈夫そうな感じでした。東京駅に向かう道すがらも、ランナーと思しき人がいました。中には既に走る出立のままの格好の人もいました。相当気合が入っているんだなあと感じます。こういった人達を見ると、段々と気合が入って来るモノです。途中、会話したランナーは何と大事を取って新宿までタクシーで行くと言ってました。我々はそこまで気合は入ってないので、予定通り、中央線に乗って新宿駅へ向かいました😅。f:id:x-japanese:20230307084411j:image

新宿駅に着いて、指示通りに南口を降り会場へ向かいます。我々の入場ゲートはかなり遠く、駅から見渡す道には大勢のランナー達がひしめき合っています。さすがに規模の大きさを感じます。f:id:x-japanese:20230307084745j:image

この東京マラソンのランナーは38,000人です。先日参加した館山若潮ラソンは約8,000人。延々に続くランナーの列に、さすがの妻も、今まで出た大会とは規模が違うねと驚嘆。この光景にいよいよ気分も盛り上がり来ます。妻は割と度胸が座っているタイプなので、こうなるとテンションマックス状態。私もそれに釣られて、段々と気合が入って来ました。心配した下痢の症状も治まり、首の痛みも無くなって来た感じです。この時間にスタート前のサプリを飲み、改めて気合を入れました。

そしてまずは受付です。これが凄かった。ある程度は予想していましたが、かなりごった返していました。f:id:x-japanese:20230307085310j:image

コロナ対応の確認と、持ち物検査で、中々スタートブロックに入れません。余裕を持って8時には受付ゲートに着いていましたが、時間はどんどんと経って行きます。ふと見るとトイレの行列も凄そうです。今回は館山の時とは違い、ギリギリまで宿には居れませんでしたので、会場でトイレに行く予定でした。何とか受付も通過、そして懸案のトイレに向かいます。ここも凄い行列。そして何とかトイレが終わったのが、スタート間近の9時ギリギリ。急いでスタートブロックの一番後ろに向かいます。その途中、たくさんのスタッフの人達が「頑張って下さい」と、声を掛けてくれました。ブロックの後方に入ると、少し落ち着きました。何とか体調もトイレも大丈夫そう。妻も体調は良さそうです。とりあえず一安心。

そしてここからがまた時間が掛かるのです。しかし気にしていた気温はそれ程寒く無く、妻も安心してレースに挑めそうと更に気合が入っていました。この時間が返って我々を落ち着かせてくれました。私もここに来てやっと気合十分となり、体調はイマイチでしたが、ここまで来たらやるっきゃないと腹を括る事が出来ました。その後、妻と記念撮影やストレッチを行い、スタートを待ちました。f:id:x-japanese:20230307102341j:image
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既に開会のセレモニーをしている時間ですが、都庁のビルの向こう側なので全く聞こえないし、雰囲気も伝わって来ません😵。そしてスタートの時間です。号砲も聞こえません。しかしランナー達は大盛り上がり。一斉に拍手が起きました。そして前回同様、そのままの状態が続きます。そしてやっとの事でノロノロと動き出します。途中、我々のブロックの後ろから走る集団も見れて、一体どれくらいの人が走るのだろうと思うと、本当にこの大会のスケールの大きさを感じます。

そしてやっとスタート地点が見えて来ました。約20分掛けてやっとここまで来ました。しかし前回よりは早かった感じでした。既にスタートの紙吹雪のような物は舞って無く、スタートゲートが迫って来ました。急にノロノロからスピードが上がります。右手には都知事等の偉い人が壇上にいるのが見えます。皆んな手を振り、いよいよスタートです。f:id:x-japanese:20230308073925j:image
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昨年の梅雨明けから始めた、約8ヶ月に渡る東京マラソンの為の練習の成果が、今ここで試されるのです。この期間で一体どのくらい身体を戻せたのかが、とても興味がありました。一瞬のうちにスタートゲートを通り過ぎましたが、ここから42.195㎞がどんなレースになるのか、不安と期待が交錯、そして苦しく長かった練習が走馬灯のように思い浮かびました(ちょっとオーバーか😅)。この歳になって練習しても走り切れなんじゃないかという、ネガティブな心理状態は最後まで脅迫観念となり、最後の方は練習が辛くて仕方がありませんでした。

またコロナ禍での緊張した暮らしは、本当に精神的にもキツかったのも思い出しました。陽性となったその時には全ての努力が水の泡と化すこの状況には、本当に神経をすり減らしていました。そんな色々な思いも、最後には、とにかく今このスタートに立てて本当に良かったと思い、「終わり良ければ全て良し。目標達成に向けて頑張ろう!」と、ゴールを目指して高層ビル街を走り始めました。

そして、大ガードをくぐり、歌舞伎町の前を通ると、そこにはたくさんの人達が応援というか、見物と言うか、駆け付けていました。これには大感激。コロナも本当に終わり、普通の生活が戻って来るんだと思うと感無量になり、更に気合が入って来ました。前回走った時の事が急に思い出され、あの時と同じ光景に本当に感激しました。改めて目標の5時間切りを目指して,気合を入れたのでした。つづく。