前立腺癌、重粒子治療体験記

前立腺癌と重粒子治療について、私の経験をお伝えして行きたいと思います。

103.私のダイエットとランニング体験記6

ぶどうマラソンの後、次回はハーフマラソンを目標に据えた事で、段々と本格的な装備も必要となってきました。シューズも脚の負担を考えるとしっかりした物を用意しないといけないレベルになってきました。またスウェットで走るのにももう限界がきています。またハーフとなると走っている時間も2時間を超えてくるので、今まで通り水だけの補給では厳しくなってきます。妻は友人のグループから色々情報を貰っていたようですが、これを機会に色んなランニング教室やランニング選手のイベントに参加するようになりました。特に都心の神保町にある谷川真理のお店には良く行って、ランニングクリニックを受けたり講習会を受けたり、実際に皇居に走りに行ったり、ウェアや装備の勉強会を受けたり、ストレッチの方法を勉強したり、とても楽しかったのを覚えています。

そしてある程度の装備を揃え、準備万端、年明けの谷川真理ハーフマラソンに参加しました。目標は完走と妻に負けない事。去年見たたくさんのランナーの中に今年は確かに自分がいました。何か信じられないような高揚感がありました。そして昨年見たのと同じ怒涛のスタート。これも今まで経験した事の無い凄い迫力です。メタボの中年がここまで来れた事に感動しながらひたすら走りました。しかし今までとは訳が違う、21㎞はやはり長かった。少し舐めていた部分もあったのは認めますが、これほど後半が厳しいとは思いませんでした。前半飛ばし過ぎたか、ペース配分とはこの事か、途中ついに歩いてしまいました。これは今までになかった経験でした。リタイヤはさすがにしませんでしたが、妻には負けてしまいました。目標は1勝1敗の結果に終わりました。途中から歩いてしまったので実際は完敗というところでしょうか。

達成感は無く初めて経験する挫折感を味わいました。今まで表向きは順風満帆でここまで来ていましたが、たかが10㎞で少しいい気になっていたんだと思います。今日見事に跳ね返され、メタボオヤジもこれまでかと精神的なダメージが凄く気が抜けていくのを感じました。身体的なダメージも今までとは違いました。脚はもちろんですが、腕も怠く内臓にもダメージがあるように感じました。翌日は休日だったのが幸いで、ほぼ一日中グッタリしていました。

その後暫くは何となく自信が無くなり、休養と称して走る気になれない自分を感じていました。そして頭に残っているのはあの後半のキツさです。脚が上がらなくなって前に進めない、どうしようも無くなって歩いてしまったあの挫折感が頭から抜けず、10㎞が限界かと感じていました。次のレースなど考える気にもなれずにいました。妻は友人とマイペースで続けていましたが、私はこれを境に練習に身が入らなくてなってきていました。自分のランニング生活ももういいか、ある程度ダイエットも出来た事だし、などと思うようにもなっていました。暫くは目標も立たず、リハビリも兼ねて軽くジョグする程度の練習を続けていました。本当に走る気になれなかったのですが、人間というとは不思議なもので一年以上もランニングを続けていると、不思議と走らないと気持ちが悪いような習慣が身に付いてしまったようで、これがまた今後も続けて行けた要因になったと思います。

その後、そんな私とは反対に、会社内では私がダイエットの為にランニングしていてレースにも出ているという事を噂に聞いた人達が、話しかけてくれたりSNSで交流したいとか、色々と誘われるようになってきました。仕事以外の話で会社の人と交流するなど考えてもみなかったので、これもいい副産物でした。会社の中でランニングをしている人も結構いるもんだ、と感心したのを覚えています。そんな中で、あるグループから駅伝の誘いがありました。内容は男女7人でフルマラソンの距離を走るというもので参加しないかとの事でした。一人6㎞という事でそれ程負担も無さそうです。もちろん参加費もあり賞品もあります。責任も重大ですが、このところ走る目標を失っていたので、少し目線を変える意味でも変わった事をやってみるかと思い、そんな距離なら大丈夫だろうと大した考えも無く承諾の返事をしました。

皇居の5㎞の周回コースの様子f:id:x-japanese:20210904214459j:image