前立腺癌、重粒子治療体験記

前立腺癌と重粒子治療について、私の経験をお伝えして行きたいと思います。

81.治療後の経過観察

QST病院の経過観察は当然平日、今年は治療でたくさん休みを取っているので、ちょっと後ろめたい感じがありましたが仕方ありません。最初の経過観察なので一日休みを取り検査結果を持ち、一人で病院へ経過観察に向かいました。

診察では、持ってきた検査情報の検証と日々の生活のヒアリングがなされます。私は、尿関連は出が悪くなる事も無く漏れる事も無く、体調も良好、腰の両サイドにあったアザのようなものも少しずつ消えて今はもう分からない位になりました。

後遺症のようなものは特に何も無かったのですが、時折便に血が混じる事がありました。これを告げると先生が少し反応しましたが、鮮血のような感じだったら直ぐに連絡して欲しいと言われ、今回は様子見という診断でした。その他、気になる事も無く、この数ヶ月アルコールを抜いたお陰で肝臓のGDP値も正常になり、私にとっては最高の治療となりました。

先生は概ね順調と言ってくれ、最後に少し笑いながら、「ところでこっちの方はお元気ですか?」と聞いてきました。こっちとはもちろん、ムスコの事です。私も笑いながら、問題無いですと答えました。おそらく退院時の診察の時の質問を記録しておいてくれたのでしょう。少しビックリしましたが、この病院とは本当にいいコミュニケーションが取れるなあ、と安心して診察を終えました。順調なので次の検診は翌春の4月との事、随分先だなと思いましたが、何か不安があれば直ぐに連絡してとの事でした。

そして、診察が終わり玄関を出た所で病院を振り返りました。当たり前ですが初診に来た時のそのままの姿の病院があります。相変わらずの薄いピンク色の少し変わった形の建物で、例えがどうかと思いますが大仏様のような抱擁感を感じる建物です。春先の初診の時、縋るような気持ちで来た場所に立って、今は治療が成功した事に感謝の念で一杯で感無量になりました。退院したのは梅雨明け後でしたが今は秋真っ盛り。今年は穏やかな年末になりそうだと思うと、心の底から感謝しました。

ランニングコースにあるコスモス畑f:id:x-japanese:20210403084807j:image