前立腺癌、重粒子治療体験記

前立腺癌と重粒子治療について、私の経験をお伝えして行きたいと思います。

35.初診

思ったより少し早く着いたのですが、ちょうど受付開始となった所で、名前を告げ初診に来た旨を伝えました。一通りの書類の記載が終わり、前もって健保に申請していた「高額医療限度額適用認定書」を提出しました。これは一旦医療費を払って後で申請してもいいのですが、後で戻ってくるとはいえ数百万というお金を用意するのは大変なので、是非申請しておくべきと思います。これには申し訳ない気持ちと解せない気持ちがありました。私はがん保険に加入しており先進医療までカバーされていたので、健保に負担させず保険会社に負担されられないのかと思いました。結局確認する時間が無く、初診まで来てしまったのですが、保険適用になったが為に健保に莫大な負担をさせてしまう事になった事になんかスッキリしない感じがありました。この診療費は本来保険会社が支払う物だったはず。このような時にはどちらに支払いをしてもらうか指定させられる制度が出来れば、この国の健保も助かるのではないかと思いました。受付が終わると、持ってきた診療情報を提出するよう指示がありました。その後は待合室で待つように指示され、待合室へ。法医研は予約診療の為、待っている人は少なく、直ぐに呼ばれるのかなと思いましたが、ここで結構待たされました。そしていよいよ名前が呼ばれ診察室へ。やっとここまで辿り着けたかと、その時は感無量な気分でした。診察は、私からは今までの経緯の説明、重粒子治療を受けたい旨の説明をしました。先生からは一通りの重粒子治療の説明や法医研での治療方法の説明、入院の説明、持参した診療情報を再度検査し正確な判定をした後、治療計画を立てる事等の説明をされました。その後診察は一旦終わり、その後、別の診察室で再度診察があるので待つように指示がありました。これはインフォームドコンセントといい、病院と患者の意思疎通の為の話し合いのような感じです。指定された場所でまた暫く待った後、別の先生が来て、重粒子のメリット、デメリット、重粒子の経緯と現在の成果、治療後の生活、研究材料としての協力等の話があり、最後に治療を受ける最終確認をされ、終了となりました。かなりの時間が経っていたので、私達2人は結構グッタリ状態。しかし、納得した説明、対応であったため、改めてここでしっかり治療に専念する決心がつきました。最後に看護師が、法医研の今後の研究のため治療情報を提供して欲しい依頼があります。治療の経過観察を研究に活かす為治療の個人情報を提供する訳なので、個人の了承がいるようです。私はもちろん了承しました。

菜の花満開の新春の千葉館山から望む富士山f:id:x-japanese:20210316231505j:image