前立腺癌、重粒子治療体験記

前立腺癌と重粒子治療について、私の経験をお伝えして行きたいと思います。

79.術後の経過観察に向けて

7月下旬に退院した私の最初の経過観察日は11月中旬でした。経過観察はPSAの値を追い、生活状況のヒアリングだけなので、予約した時間に行けば殆ど診察時間はかかりません。しかし、前述の通りQST病院では検査はしてくれないので、他の病院で検査した情報を持って行かなければなりません。

普通は前立腺癌を見つけて紹介をしてくれた病院に戻り、QST病院と協調して経過観察をしていくのが基本です。しかし私の場合、肝心の片方の病院とは信頼関係が崩れいます。また行くと何をさせるか分からない、位な、今考えても失礼な気持ちを持っていました。またそこは会社の人間ドッグの関連病院でもあるため、あまり非礼な事もしたくない。この事については、このまま通うのか、他の病院を探すのか、かなり悩みました。QST病院にも退院時にその事を聞いてみたのですが、今までの情報が追えるので紹介された病院がいいのでは、と言うだけでした。

検査の日程も迫ってきます。予約もしないといけません。近隣で泌尿器科を探したり、評判のいい泌尿器科は無いか聞いたりしましたが、中々見つかりません。また今回の経験から、他の病院で治療してきた患者が検査だけしてくれなんて言うと、医師のプライドを傷つけ、そこでも嫌な対応をされるのではないか等、余計な事も考えてしまいました。結局タイムアップ、会社を休まなくていい土曜日に診察に行ける事から、今でもその病院に通っています。

約半年ぶりとなるその病院での先生との再会は、結構緊張した感じでした。先生も少し身構えている感じがしました。その後、術後の検査結果を見て見事に下がっているPSA値を見て一瞬驚いた感じでしたが、良かったですね、と言ってくれました。そして私もこの時初めて、0.1台に下がっているPSA値を見て治療が成功している事を実感し、この時に「やっとここまで来れた」と思い、気持ちにも区切りがつきました。この検査結果を持ち次はQST病院です。これからは経過観察の生活が続きます。検査については今でもどこか良い病院は無いか探していますが、何となく月日が経ち体調も悪くないので、このままでいいか、と最近は思っています。

夜の金沢兼六園のライトアップf:id:x-japanese:20210402084533j:image