前立腺癌、重粒子治療体験記

前立腺癌と重粒子治療について、私の経験をお伝えして行きたいと思います。

20.退院

翌朝、看護師さんの一声で目を覚ました。寝苦しくウトウトしながらも少し眠れたようでした。昨晩はとにかく早く動きたい、逃れたいという一心で朝を待ちました。幸い異常も無く看護師さんは機器の取り外しにかかりました。これでやっと解放されると思ったのも束の間、そこで気になったのが尿道カテーテルです。昨晩はこれのお陰でトイレに行かず助かりましたが、しっかり自分のムスコと繋がっています。どうやって入れたんだろなどと考えると背筋がゾッとしながらも、昨夜寝辛かったけどやっぱり全身麻酔で良かったと思いました。そんな事考えていたら、いきなり看護師さんがカテーテルを掴みゆっくり引っ張りました。するとコーラの栓を抜く「シュポーン」という効果音そのものの感じで、自分のムスコからカテーテルが抜けたのでした。「痛みは無いですか」と看護師さん、少し笑いながら聞いてくれましたが、私はあまりの見事な抜き方に唖然としていました。その後は解放された気分でご飯を食べて、妻を待ちました。そして担当の先生が回診して再度異常無いか確認、次回の診察日を確認し、めでたく退院となったのでした。わずか2泊3日の検査入院だったのですが、凄く長く入院していたような錯覚があり、その後、妻と車で家に帰る道すがら、周りの景色がすっかり秋が深まったように感じました。

西武線のハイキングコース、顔振峠のコスモスは超特大f:id:x-japanese:20210415074126j:image