前立腺癌、重粒子治療体験記

前立腺癌と重粒子治療について、私の経験をお伝えして行きたいと思います。

21.針生検、その後の苦悩

2泊3日の針生検が終え家に戻りましたが、その後の生活について病院からはあまり説明はありませんでした。少し尿に血が混じる事があるという程度で生活も特に注意はありませんでした。針生検の事後症状は事前にネットで調べていたのでかなり覚悟していたのですが、尿には血が混じる事がありましたが、便に血が混じる事は殆どありませんでした。下腹部の痛みや不快感も全く無く、この時はあの先生結構腕がいいんだななどと感心していました。しかし、ショッキングなのは尿以外の物が血まみれになって出てくる事でした。これもネットでの情報である程度は分かってはいたのですが、それ程具体的に記載されている訳ではないのでこれは心の準備が必要だと思います。尿以外の物は、前立腺が関わっているのだから針で刺されれば血だらけになるのは当たり前なのでしょうが、この辺りは手術前にあまり気にかけて無かったので、本当にびっくりしました。そして改めて前立腺に針を16本も刺したのかって思うと、その時になって空恐ろしくなりました。前立腺とか下腹部辺りの病気というのは、治療に関する情報はあるのですが普段の生活に関する詳細な情報が中々無く、その分随分と悩んだり苦悩する場面が多かったです。暫くはとても不安な気持ちでいましたが、先生からは特に何も言われてないから大丈夫なんだろうと心に言い聞かせるしかありませんでした。この国は昔から下半身や性の話がタブー視されている事が多いと感じます。先生にも何か聞きづらい感じであり、特に我々のような年代は「いい歳をして聞けない」と言った感情が強く、聞きたい事や悩みがあるのに相談できず悶々とする事が多いと思います。この辺りがもっと気軽に相談できる環境に早くなるといいと思いました。その後は血尿も大した事は無く、その他の事も徐々に収まり、普通の状態に戻りましたが、思いもよらなかった症状のせいで、かなり精神的に参ったのを覚えています。若い方の場合、針生検を受けるときは十分検査前に情報収集して、不安な点は相談する事をお勧めします。

秋の群馬県小幡郷の街並み、静かな城下町ですf:id:x-japanese:20210316210417j:image