前立腺癌、重粒子治療体験記

前立腺癌と重粒子治療について、私の経験をお伝えして行きたいと思います。

464.私の不思議な体験、3

家族の不思議な繋がりはもちろんそうなのですが、飼っているペットも長い間一緒にいると、家族のようになってくるから不思議です。私の実家には昔から猫が絶えずおり、これは私の祖父が「招き猫」が大好きだったところから始まっています。実家が商売をやっていた関係で、お客様が来店する事にとても験を担いでいた祖父。いつも会社の事務所には大きな招き猫が置いてありました。そしてペットは猫はいいが犬はダメと言うのが我が家の決まりでした。犬は追い払うからダメなのだそうです😵。

そんな訳で我が家には絶えず猫が飼われていました。さらに子沢山だった我が家は、子供の頃、よく捨て猫を拾って来ていました。子供ごとに飼っている猫がいる状態で、最盛期は13匹位いたのを覚えています。しかし私が学生になる頃には随分と猫の数も減り、それでもまだ3匹位いた時のある夜に、不思議な事が起きたのでした。

その夜は普通に寝床に着き、まだお酒を飲む頃では無かったので、夜中にトイレに起きる事などまずありませんでした。それがパッチリと夜中に目が覚めたのです。その頃の私は、一旦寝ると朝まで熟睡。逆に寝坊癖が治らず、友人との約束や彼女とのデートなどにはよく遅れて行く位の生活をしていたのです。それが夜中の丑三時に目が覚めたのです。

普段でもこんな夜中は直ぐに寝直すか、せいぜいトイレでも行ってまた直ぐに寝ると思います。しかしこの時は何故だか起き上がり、部屋を出て何かに誘われるようにトイレを通り過ぎ、玄関も通り過ぎ、ダイニングキッチンの所までやって来たのでした。テーブルには当然食べる物も無く、外からの灯りが多少漏れて来る、薄暗い部屋でした。ふと見ると猫が足元にいて、何かしていました。何をやってるのだろうと電気を付けた瞬間です。そこにはテーブルから垂れ下がった湯沸器のコードに、猫が首を吊った状態で垂れ下がっていたのです。何かの拍子に電気コードが首に引っ掛かってしまったのでしょう。他の猫が、その下で「大丈夫か?」と言っている如く、前足でその猫の身体を叩いていたのです。

まださほど大きくない猫でしたから、湯沸器は落ちずにテーブルに乗ったままでした。この湯沸器が猫と一緒に落ちていたら、こんな事にはならなかったのです。私は急いでその猫を抱え上げました。正に虫の息状態でした。私は必死にその猫の口に向かって何度か息を吹き込み、心臓マッサージなどやった事も無いのに、必死で心臓の当たりを押していると、そのうちに息を吹き返し、小走りにその場を去って行きました。「全く人騒がせな!。お礼位しろと😤」と、私は呆気に取られましたが、とにかく死なないで良かったと思ったのでした。しかしその後、まだキッチンにいた他の猫を見ながら、少し落ち着いて考えました。「それにしてもこの猫達が私の事を呼んだのか?」。それを思うと、何だかゾッとして来たのを覚えています。

次はまた違う猫の話。この猫は、私が実家から出て、会社の社員の住み込みのアパートに住むようになった時にやって来た猫だったのです。何となく住み着くようになり、可愛いサバトラのメス猫だったので私も餌とかをあげていました。私の部屋に飲みにやって来る友人も、この猫の為につまみを買ってきたりと、結構可愛がっていたのです。するとこの猫、段々と人間のような振る舞いをするようになって来たのです。

寝る時は一緒に寝るようになり、毎朝、出掛ける時にはニャーニャー鳴きながら追い掛けて来ます。そしてかなりの場所まで追い掛けて来るので、近所の商店街の人達には有名なっていました。逆に帰って来ると、アパートの前の塀の所に座っていて、遠くから私を見つけると、ニャーニャー鳴きながらこちらに走って来ます。商店街の人などからは、「また彼女が塀の上で待ってたね」なんて揶揄われる始末。さらにその後は部屋まで私の足に纏わりつき、部屋に入ると直ぐに膝の上に乗ってきて、ゴロゴロとあの猫特有の音を出します。

また車で出掛ける時がまた一苦労。アパートの裏のシャッターを開けて車を出すのですが、そのシャッターの屋根から、ニャーニャー泣いて「私も連れてって!」と言わんばかりの大声、仕舞いには車の屋根やボンネットに飛び乗って来ます。仕方無く何度か連れて行った事もありました。特に、彼女を駅まで迎えに行って家まで送る時なんかは、それを知っているようで必ず車に乗って来ていました。これは、彼女と張っているようで少し怖くなって来る事もありました。実際、この猫、彼女の事をじっと見ている事が多々あったそうで、彼女も「このネコさん、あなたに気があるみたい😅。ヤキモチ焼きなネコさん。女の嫉妬を感じる😵。」と言っておりました。

また普段、部屋にいる時でも、あまり相手にしないと拗ねるのが分かるのです。その都度相手をしてあげるのですが、この猫の彼女気取りのような振る舞いに、少し引いて来るのを段々と感じた位でした。ある日、試験勉強をしていた時なんかは、「つまんないよ〜」とばかりに、私のシャープペンシルに戯れて来ました。私は「やめてね!」と言ってその前足を振り払いました。すると、突然、「何よ😤!」と言った感じで後ろを向いたと思ったら、何と、オシッコをノートに掛けたのです。そして窓から出て行ってしまいました。これには笑ってしまいましたが、何か益々人間化して来ているようで、凄く複雑な気分になるのでした。

またある時は、アパートの塀におらず、どうしたのかと思っていると、何と下駄箱の中で待ち伏せのように出て来た事もありました。この下駄箱にはフタが付いていて、一体どうやって入ったのか?。すると、ニャーと鳴いて(これが「びっくりした?」と言った感じなのです😵)、その後、私の部屋まで走って行って窓から入り、何事も無かったようにベッドの上で「お帰り」と言った感じでお出迎え。これも人間の悪ふざけのような感じで、とても猫とは思えない行動だったのです。

しかしこの猫、その後、私の結婚が決まると、それと同時期にどこかに居なくなってしまったのです。その後、暫く探しましたがどうする事も出来ません。その後、近所の人から、近隣の家で飼われているようだとの情報を聞きますが、それを聞いて少し安心。また新しいご主人様を束縛しているのだろうと思うと、何だか可笑しくなってしまいました。この猫も本当に不思議な体験でした。最近、喋る猫というのをネットで見た事がありましたが、そう言った人間ぽいのでは無く、本当に人間の女性のような感情を持っていた猫だったのです。

猫は本当に不思議な動物です。当時は、私の事を好きな人が猫に乗り移ったのかなあなんて思った事もありましたが(それ程モテてなかった癖に😵)、本当に人間みたいな猫だったのです。最近は猫とは随分とご無沙汰。また飼って、あんな不思議な体験をしたいと、少し思っています😅。f:id:x-japanese:20240128165504j:image