第１６回目は万座温泉です。ここは若い時よくスキーに来ましたが、当時は中々宿泊が取れず泊まった事はありませんでした。この頃の冬のスポーツと言えばスキー。そしてその頃に、「私をスキーに連れてって」という映画が大流行。万座スキー場や、綺麗な雪景色の中に広がるプリンスホテルに興味があり、いつか来てみたいと思っていた場所です。当然、当時は温泉には全く興味は無く、幸い社員旅行先にもならなかったので悪いイメージも無いままでした。
その後、万座温泉に行こうと思ったのは、私の温泉アレルギーが無くなりかなり経過した後、お客さんの話がキッカケでした。そのお客さんは万座温泉の大ファンで、とにかくそこで見る星空が本当に綺麗で、露天風呂に寝転がり満天の空を見るのが何よりの楽しみとの事でした。この人はある顧客の先代社長で、既に引退され悠々自適な生活をされていた人なので、天気予報を見て万座の辺りの山の天気が快晴と分かると居ても立っても居られなくなり、都合と体調と宿泊が許す限り行くんだと言ってました。
そんな話を聞いているとやはり行きたくなります。万座温泉は、スキーをしなくなってからは全くご無沙汰状態。志賀高原に行く時に素通りしたのが３度程ありましたが、本当に縁の無い温泉でした。お客さんはよっぽど万座温泉が好きなのでしょう。会うたびに万座の話をする物ですから、随分と行く前から情報通になっていました。
草津と隣接して同じような硫黄系の酸性湯なのに温泉の色はこちらの方が白っぽい上品な湯だとか、そこの露天風呂はかなり広く湯船もたくさんあり、少し遠くの道路からは丸見え状態という解放的な温泉だとか。そんな露天風呂に入りながら星空を見るなんて最高だろうなと、想像は膨らんで行きました。その後もそのお客さんに訪問すると、この前の万座は最高だったとのいつものお土産話、一体この人はどのくらい万座に通ってるんだろうと思いました。
この頃、妻のゴルフもまあまあなレベルになって来たので、水上以外にもどこか無いかなと探していて、万座に近い嬬恋に行ってみる事にしました。嬬恋はホテルも併設しているプリンス系のゴルフ場でツーサムプレー(その昔は中々２人ではプレーさせてくれませんでした)の草分け的存在でしたので少し敷居が高かったのですが、思い切って行ってみる事にしました。昔から夫婦やカップルには人気のあったゴルフ場で、その時もたくさんのカップルがいました。
そして前泊を嬬恋プリンスを取り後泊を万座プリンスを取り、念願の万座温泉に行く事にしました。妻は連泊で嬬恋でいいと言うのを無理矢理万座にしてしまいました。嬬恋も一応温泉ですが、お湯はイマイチかなという感じです。ただ、露天風呂は開放的で景色は最高です。またホテルは山荘をイメージしているようでとてもシックな感じです。レストランの中庭には時折タヌキがやって来て愛らしい姿を見る事が出来ます。そう言った意味ではお勧めのホテルです。
そして念願の万座プリンスに宿泊、若い頃はスキーブームもあり混んでいたのはもちろんでしたが、値段も結構してました。なのでチェックインした時は、オーバーですが自分もやっとこのホテルに泊まる事が出来るようになったか、などと少し感傷的になりました(笑)。少し古びた感があったプリンスホテルでしたが、ここの目的は硫黄の露天風呂と星空ですから、あまり気になりませんでした。硫黄の匂いが漂い、温泉気分が盛り上がってきます。万座温泉は、酸性硫黄泉で湯治に向いてるとの事で連泊を勧めていますが、勧められなくても何泊もしたくなる雰囲気です。
そしてお客さんの言っていた露天風呂へ。内風呂もいい感じでしたが、やはり露天風呂は凄いスケールでした。確かに少し遠目に自動車が走っているのが見えます。いやー、本当に気持ちよく壮大な風景です。ここに寝転がって星空を見るんだと思うと、早く夜にならないかと思いましたが、その日は薄曇り。満天の星空という訳には行きませんでした。その後も一度、妻とここにやって来ましたが、その時も曇りで星空さえ望めませんでした。
ここはやはり、仕事を引退し自由の身になったら、天候を確認して、行けるとなったら行くという温泉という事で、少し先になりますがまた行きたい温泉なのです。そしてもう一つ、万座から志賀へ抜ける国道でまた面白い体験をしたいとも思っています。それは、冬季通行止めの道路が解除された頃にこの国道を走ると、春スキーを楽しんでいる人達に出会えます。この区間ではスキー場と並走する道があり、車の横をスキーヤーが滑っていた事がありビックリした事がありました。思わず見ると目があったりしてとても面白い経験をしました。春になったら雪解けの道を万座を抜け渋温泉に泊まるなんて事、今一番行ってみたいルートです。
遠くに望む白根山。この時の道路は火山ガス発生でゆっくり出来ませんでした
冬のスキーもいいけど夏も涼しく最高です😊
