愛犬の死で、家族が1人欠けてしまった我が家は暫くは火が消えたような静けさでした。そんなストレスからか、途中腰の両サイドの照射部分に違和感が出ましたが、その後のQST病院の4月の経過観察は順調との診断、次の経過観察は随分先の11月、ストレスフルな状態が続く中、重粒子線治療の凄さを実感しながら日々の生活を送っていました。その後、追い討ちをかけるように母も旅立った事により、家族を失った空虚感は中々癒されず気持ちは中々辛い物があり、大きなストレスを感じながら過ごしていて、悲しみと共にこのストレスが身体に何か悪い影響を及ぼすのではないかと、冷や冷やしながら過ごしていました。
5月を過ぎ、もう早い物で異常が見つかった人間ドッグから3年が過ぎようとしています。今年は退職の年でもあり、会社員生活最後でもあるドッグの時期になりました。重粒子治療を行い約1年経ち経過も順調、肝臓の値も正常なので最後のドッグは完璧と思っていました。しかしその人間ドックの検査結果の中に、またまた何やら紹介状が入っていました。それを見た途端、ドキッと心臓が飛び出そうな位の驚きを感じました。
まさか、癌が治っていないのでは?でもPSA値は見事に下がっている。また何かの病気が見つかったのか、それとも癌が転移でもしているのか? 家族の死で相当なストレスを感じているのは事実でした。内容を見るまでの恐怖感といったらありませんでした。恐る恐る開けた内容は、便潜血反応があるとの診断、大腸検査を受けるよう紹介状が入ってました。今度は大腸か、まさか大腸癌では? これにはかなり参りました。
また何か見つかったらどうしよう、こんな病気ばかりじゃ家族に本当迷惑をかけてしまうと思いましたが、それよりも昨年から続く負のスパイラルから逃れられず、母の次は自分かと死を覚悟しました。夜に妻と話し合い、今の検査をしている病院に行く事は止め、暫く大腸関係の病院を探していましたが中々いい病院が見つからず、最終的にQST病院に相談する事にしました。電話で連絡し状況を説明し、11月に予約が取ってあるがその前に一度診て欲しい旨を告げたところ、9月の初めに予約を取ってくれました。
この時は午後3時の予約だったので会社に半休を取り、診察を受けました。紹介状は開けずに、同封されていた手紙を見た先生の診断は、便に潜血反応があるので大腸関連のトラブルを予想しているのだとの事。重粒子治療後は良くある事なので別段心配いらないとの事。今後もドッグではこのような事があるとの事でした。でも良い機会だから、今までに大腸検査を受けた事が無いなら、年齢的にも念の為受けておい方がいいとの進言もありました。とにかく癌や病気では無さそうだという事にホッとして、全身の力が抜けていく感覚になったのを覚えています。
その際、先生から注意がありました。検査を受ける際、病院には前立腺の重粒子線治療を行った事をしっかり告げて欲しいとの事でした。病院の受付時だけでなく、先生や看護師にもしっかり伝えて欲しいとの事でした。私は???という感じでしたが、これをしっかり伝えないと間違った治療をされてしまう可能性があるとの事。こんな詳細な指示も本当に信頼できると思い、その後、地元の病院で大腸検査を受ける事にしました。