前立腺癌、重粒子治療体験記

前立腺癌と重粒子治療について、私の経験をお伝えして行きたいと思います。

133.私のX-JAPAN奮闘記22

TAIJIの死はやはり私の精神にどこか暗い影を落としていました。実際、私はXのファンになれたのはこの人のお陰と思っていました。私からすると、ビデオをコアなファンから貰った時、その映像のビジュアルに引いたままだったら今の私は無かったと思うと、私をXに留めてくれたのがTAIJIだったと思っています。YOSHIKIももちろん凄かったのですが、その頃の彼は何か殺気立っている感じでとても怖く見え、素直にTAIJIが一番格好いいなと思っていました。その前に起きた東日本大震災もあり、その年は本当に辛い年となりました。

2011年はその震災で日本中が大混乱、ライブどころではありませんでした。そんな中、サマーソニックにXが参戦するという情報が入ります。震災当初は自粛の一辺倒でしたが、次第にがんばろう日本という方向になって行き、応援する支援するという形で色々な物が開催されて行くようになりました。その時のXの前向きな活動や言葉は本当に元気を与えてくれました。この時の沈んだ気持ちを前向きにさせてくれたのもXのお陰、このサマソニにXが出ると聞いて参戦したからだと思っています。

サマーソニックとは色々なバンドが世界から集まって来る真夏の大きな音楽フェスティバルです。フェスは以前、メモリアルサミットというHIDEの追悼ライブで経験があり、この時も色々なバンドが出ていて面白いと思っていました。そこで、その時出ていたVersaillesというバンドを追っかけた事があり今もファンになっています。 X以外のロックバンドを初めて追っかけをして、中々面白かった思い出があります。このサマソニでも初めて、マキシマムザホルモンMAN WITH A MISSIONを見てそちらにも興味が湧き、CDなど買ったりしました。ロックだけで無くジャニーズやベテラン歌謡歌手等も出たりするので様々な音楽に出会え、また新しい世界を見せてくれるサマソニは、私の大好きなイベントの一つです。その後、やはりXを見に行った、LUNA SEAが主催するルナフェスでDIR EN GRAYを初めて見てはまってしまい、今もよく聴いています。この時の彼らのステージの後ろに流れる映像は、中々グロい感じで見るには結構根性がいる感じでしたが、音楽性やボーカルの京には何か打たれるものがあり、現在でも結構ハマっています。

フェスは本当に面白く、その後のビジュアルジャパンサミットにも全日参加する位ハマるようになりました。その時には、活動を休止していたVersaillesが復活して参加しており、これには大興奮。前の方に陣取りファンに混じってヘドバンをやりました(笑)。このバンドもXと同じ、ベーシストが死んでしまうという悲劇に襲われ、一旦活動休止。その後復活して来たバンドです。ボーカルKAMIJOを筆頭に、ビジュアルが綺麗でもちろん腕も確か、特にHIZAKIとTERUというギタリスト2人のテクニックは凄いと思います。また薔薇をテーマにしていたりと、何かXを彷彿してしまうのです。

Xがサマソニに参加する事はかなり驚かれたニュースでした。出る事により、日本を盛り上げて大震災からの復興を後押ししようと頑張っていた矢先のTAIJIの死でしたから、メンバーにとってもとても辛い出来事だったと思います。この年の夏も暑く、開催日の昼間はかなり危険な状態でした。その時のサマソニは東京と大阪で開催され、我々は、初日はXを追いかけて大阪まで行き昼から会場にいたのですが、スタッフが、ステージからホースで観客に向かって水を巻いている姿を初めて見ました。大阪の会場はそれ程暑かったのです。我々はそこまで前の方ではなく中程で見ていたら、ある時急に前の方に押し込まれ、いきなり超過密状態になりました。初めて見るマキシマムザホルモンの出番だったのです。そこではモッシュに巻き込まれそうになり、周りは熱狂的ファンで凄い熱気。暑さももちろんでしたが、外にいるのに酸欠で息苦しくなるのを初めて感じました。よく狭いライブハウスで、満員な時にはこんな感じになる事がありますが、外でもなるなんて思ってもみませんでした。妻が心配になったので、やむなく一旦外に出で少し休む程の危険な状態でした。しかし昨年の日産スタジアムの時のような湿気は無く、夕方になると気持ちいい風が吹き、夏のフェスはやはり屋外だなと改めて思った事を覚えています。

そして、 Xの出番はフェスなので時間は1時間位、翌日は幕張まで出向き、2日間ライブを堪能しました。その中では黙祷の時間がありました。東日本大震災とHIDE、TAIJIに捧げる黙祷でした。こんな所も人間的にも素晴らしいと思います。彼らの魅力はこのような人間性もあって、音楽性やビジュアルと併せてファンになってしまうという感じでしょうか。思えばあの超攻撃的なビジュアルの時でも、挨拶や礼儀はしっかりしていました。そのアンバランスさも面白かったのが今は懐かしいです。このサマソニで元気を貰った私達、妻と一緒にお布施をたくさんして、家路に着きました。

2017横浜アリーナ、アコースティックライブでファンに挨拶するYOSHIKIf:id:x-japanese:20210913081023j:image