前立腺癌、重粒子治療体験記

前立腺癌と重粒子治療について、私の経験をお伝えして行きたいと思います。

89.妻の体調

今年も、もうすぐドッグの季節がやって来ます。思えば、前立腺癌との戦いが始まって4年の歳月が流れようとしています。あれから4年経ったのかと思うと長かったようなあっという間だったような。そして重粒子線治療からも既に2年を迎えようとしています。

今思い返すと色々な出来事があり、色んな思いを感じました。重粒子線治療と入院のお陰で、PSA値はもちろん、肝機能を含め様々な数値が改善、おそらく癌細胞は死滅したと思われます。生活にもそれ程制限も無く、窮屈な生活も強いられていません。これからは身体的にも精神的にも落ち着いた生活をして行けば、平均寿命程度は生きられると思います。落ち着いた生活に戻れ、同時に還暦の年齢となり、文字通りまた一から始められる健康を取り戻せました。

私の闘病中、幸い子供達も孫も元気。長女も私の事を気にしてか、お孫ちゃんを連れて直々来てくれるので、よく一緒に遊んでいます。公園に行ったり電車を見に行ったりとまるで夢のような時間を過ごしています。

そんな中で気になるのは妻の体調です。妻は私の治療がひと段落したと同時に体調を崩し、今度は私が妻の看病をしています。高熱と喉の痛みが主な症状で、初めはコロナか扁桃腺を疑いましたが、検査をしてもコロナは陰性。その他、色んな病院で検査をしましたが原因が分からずに悪化と回復を繰り返しています。おそらくホッと一息したとたん緊張の糸が切れ、今までの疲れが一挙に出てきたんだろうと思います。

また先日亡くなった愛犬の死も大変なストレスになっていたのに違いありません。妻にはそれだけ精神的にも体力的にも負担がかかっていたんだと思い、申し訳なく思うばかりです。闘病していたのは私だけでは無く妻もしていたんだと改めて思いました。幸いに、最近は随分と体調も戻りつつあり、少しずつ元の生活に戻せそうで、大変な事にならずに本当に良かったと感じています。

今まで妻は健康で、寝ていた事といったらお産の時くらい。私ばかり病気をしていたので、妻の負担はこの病気だけでは無く、ずっと感じていたものなのでしょう。今、反対の立場に初めてなって、連れ合いの体調不良というのはとても心配なものであり、その為にも、これからの生活は精進しながら生きて行かないと、と改めて思いました。

妻の大好きな長野県善光寺f:id:x-japanese:20210410100828j:image