前立腺癌、重粒子治療体験記

前立腺癌と重粒子治療について、私の経験をお伝えして行きたいと思います。

278.私の会社員時代、やってらんない記憶.29

このイジメやパワハラについては、私がそれを受けていた当時の先輩や顧客からも、色々とアドバイスがありました。特に近しい先輩達からは、とにかく「言い返すな」と良く言われました。注意されたら黙って謝ってればいいんだという先輩もいました。有休を取るような目立つ事も控えろと言われた事もありました。

そんな中で面白かったのは顧客からのアドバイスでした。イジメを受けていたとは言え、顧客の所では元気だった私、ある日、ある顧客の社長と色々とダベッていました。すると突然、「君の実家は商売をやってるんだろう?」と質問がありました。はい、と言うと、「商売人の息子は商売やった方がいいよ、サラリーマンに向かないから」と言うのです。理由は、小さい頃から親を見ているので、どうしても考え方が経営者の考え方なのだそうです。私と会話していてそれが分かると言うのです。そしてその社長はサラリーマンの極意を話し始めました。

要は誰が評価しているか、と言う意識が必要という事でした。サラリーマンは上の人が評価してくれるからこそ、出世出来ると言うのです。異論はあると思うが、自分だけで頑張ってもダメ。増してや上司に逆らうなんてもっての外。また後輩達の為に頑張っても、後輩が後押ししてくれる訳では無い。経営者になってはダメ、君の上司から可愛がられるような事をすればいい、それだけだよ、と言うのです。私はこれには納得出来ました。確かに上司から可愛がられている先輩は、所謂コメツキバッタのように上司に立ち入っています。我々後輩から見ると恥ずかしい位、本当に良くやるよという位徹底してやってます。私の前の担当の先輩もそんな感じでした。確かに私にはこれは無理でした。

社長は続けます。「上司達、先輩達より目立ってもいけない。男の嫉妬は最悪だからね」。これに私は、ハッとしたのです。思い返すと、私がイジメられ始めたのはある事の後からだったのです。確かに新人の頃から飲み会にあまり参加しないという事で、少し目を付けられていましたが、今思い返すと、これがキッカケでイジメに拍車が掛かったと思います。まだ営業にもなっていない新人をイジメるのどうかと思いますが、確かにこの一件からイジメが多くなったと思っています。

それは、会社に入って3ヶ月位経った時の社員旅行でした。宴会の余興では同期の女性達と、幼稚園児の格好をしお遊戯をさせられ、たまらなかったのを覚えています。しかし問題はその後でした。その後の2次会は麻雀組とスナック組、就寝組の3種類に分かれました。私はスナック組に連れて行かれました。女性も結構来ていました。そこでもひとしきり騒いだ後、先輩から私に余興をやれと指示がありました。私は色々と考えましたが、結構酔っていた為面倒になり、たまたまギターがそこにあった為、ギターの弾き語りを一曲やったのです。

私は自慢では無いですが、当時フォークギターはまあまあ弾けたのです。兄の影響で小学生から弾き始め、中高と結構頑張ってやっていました。当時の若者は結構皆ギターを弾いていたし、私の友人も結構上手い奴も多く、中にはライブ活動をやっていた連中もいた位だったので、別に何とも思わなかったのです。大学ではさすがにやらなくなりましたが、それでも吉田拓郎井上陽水かぐや姫あたりは、まだまだ歌詞カード等が無くても弾き語りは出来ました。そして、それを披露した後、女性達は大盛り上がり、しかし、男性達の妙なシラケ具合に結構ビックリ、こりゃヤバかったかなと思ったのです。女性達はもう一曲などと騒いでいましたが、男性軍の妙な視線に、私は、やってらんね〜と思いギターを置いたのを覚えています。そしてその後に、イジメが始まったと言ってもいいと思います。まさしく、男の嫉妬がそうさせたのだと思っています。その結果、私は営業部に異動すると、デキる先輩の後を回されたんだと思っています(これは考え過ぎか😅)。

今は、楽器の演奏をしている人や、凄い趣味を持っている人はたくさんいて、それを皆、公言してしてSNSでも挙げている位ですが、この頃はそんな会社員はいなかったと言っても過言では無いと思います。いても目立たないように黙っていたのでしょう。この頃は会社一筋、趣味や趣向など持ってはいけない、全て会社に捧げろと言った感じだったのです。今考えても、やってらんね〜会社でした。

その後も、飲み派、麻雀派とは別に、私は若手中心のカラオケ派を作り、適度な負担の少ないコミュニケーション形態を作る事に努めました。当時カラオケボックスが出来始め、リーズナブルな料金で楽しめるようになったのです。それも睨まれた要因かな?

大阪の街はいつでも明るくて元気!。会社の人間達もこうあって欲しいものですf:id:x-japanese:20220809071952j:image