前立腺癌、重粒子治療体験記

前立腺癌と重粒子治療について、私の経験をお伝えして行きたいと思います。

217.鉄チャン旅行の思い出19 設備編PART2

設備についてはもう少し書きたいと思います。PART1は昔あった設備でしたが、PART2は今でもよく見掛ける設備をまとてみました。早速ですが、線路によくあるこの棒みたいな物、何だか分かりますか? 鉄チャンをやっていて、最初はこういった物は全く視界に入らず、目的の列車や機関車をひたすら追いかけていた物でしたが、ある時、鉄チャン仲間からこういった線路際にある物が色々と役に立つといった話を聞いたのです。

f:id:x-japanese:20220507115242j:image

これは距離を現す目印で、路線の起点から何㎞なのかという数字が書いてあります。例えば撮影の為のロケハンの時などは、これを目安に駅からどれ位の距離になるのかが一目瞭然となるのです。もちろん鉄チャンの為の設備では無いのは明らかですが😅、これは確かに撮影する際に役立ちました。またこれは何だか分かりますか?

f:id:x-japanese:20220507115902j:image

これは勾配の数字が書いてあります。単位はパーミル、‰と表します。1000mで何m上がったり下がったりするのかが現されています。この場合、板が上を向いており数字が2.5と書いてあるので、上り2.5‰という事になります。これはSLの撮影の際に役立ちました。SLは当然上り坂に弱く、この数字が大きければ大きい程坂がキツくなり、負担が増して来ます。すると迫力のある写真が撮れるという仕組みです。

f:id:x-japanese:20220507141035j:image

この写真で言うと、こちらから見て下を向いて20と記載されているので、20‰の下り坂を現しています。と言う事は、SLは20‰を上って来ると言う事になります。これは大井川鉄道のSLなので煙はあまり期待出来ませんが、音はかなりの迫力があります。因みに私の好きだった碓氷峠はこの数字が66.7もあります。日本で最大の勾配は箱根登山鉄道の80です。例外として、大井川鉄道の先にアプト式の鉄道、井川線がありますが、ここは90です。おそらく鉄道ではこの辺りが限界なのだと思います。箱根登山鉄道の坂は中々乗りごたえがあるので、是非行って体験して欲しいと思います。またこれは何だか分かりますか?

f:id:x-japanese:20220507121855j:image

この500といのは、線路のカーブのきつさを現しています。半径で表示されており、この場合は半径500mのカーブという事になります。R500などとも現されます。この数字が少ない程急カーブと言う事になります。すると当然に列車は速度を落として通過する事になります。遅い速度で撮りたい時や列車の編成を綺麗に撮りたい場合などは、このカーブの表示を参考にするといいと思います。因みに日本最大の急カーブは、豊橋市電の半径11mだそうです。また観光地で有名な箱根登山鉄道江ノ電も、30m級のカーブがあるそうです。さらに先ほど登場した大井川鉄道井川線にも50m級のカーブがあります。急カーブに急勾配、それにSLを楽しめる大井川鉄道には是非行ってみてはと思います。寸又峡温泉もいいですよ😊。またこれは何でしょう?

f:id:x-japanese:20220507122204j:image

写真の左側の縦に3つ、電気が付いている物がありますが、これは中間信号と言って、信号の間隔が長い時やカーブのように見通しが悪い時に、途中にこの設備を置く事で、次の信号は何かを現しているのです。よく見ると遠くに青信号が見えると思います。その場合は縦に3個です。黄色だと斜めに3個、赤だと横に3個と現されます。これらは都心でも良く設置されているので、見つけてみてはと思います。

この辺りの設備はまだまだ序の口、最近では列車が近づくと線路沿いのライトが点滅したり、駅では音が鳴ったりする設備に気が付くと思います。このような設備がたくさん必要な鉄道は本当にお金が掛かるだろうなあと思います。思えば、鉄道やバスは公共交通機関です。バスは道路を自由に使えて設備費や修繕費はかかりません。鉄道と言えば全てとは言わないまでも、殆どが自前。よく災害があり地方の路線が不通になり、そのまま廃止になったりしますが、自前で再建するのは資金的には大変だと思います。最近、上下分離方式という鉄道の再建案がよく話題になっていますが、あれは私は当然だと思います。地上設備は国や地元の公共団体が負担し、鉄道は車両や人員を中心に管理するようにすれば、バスと同様なイメージで経営できるのではないかと思います。考えてみれば、道路は高速道路やバイパス道路を初め、国が主導でどんどん新しい物が出来て便利になっています。それはそれでいい事なのですが、片や鉄道は自前の努力が中心で、補助金が支給されたりしていますが、厳しい状況が続いています。昔、鉄道は国有でしたが、鉄道に関してはそれが正解だったのではと思います。

最近、JRでは地方線区の廃止のニュースが多く聞かれます。確かに時折、旅行や鉄チャンで地方の路線に乗ったりするとガラガラで、赤字なんだろうなあと実感する事が多いです。JRは株式会社です。株式会社というものは利益を追求しないといけません。その考えで行けば当然赤字部門は効率化の対象となってしまいます。株式会社が公共の交通を運営する事自体が無理があると思いますが、どんどん廃止をして行っていいのでしょうか? ますます地方が衰退して行っていいのでしょうか? 難しい問題ですが、本気で考える必要があると思います。

f:id:x-japanese:20220504101842j:image

碓氷峠の48‰を下って来る列車です。その先の更に急に見える所が66.7‰です。本当に好きで良く撮影に行ってました。この峠のように無くなってしまうのは本当に寂しいですよね😵。