前立腺癌、重粒子治療体験記

前立腺癌と重粒子治療について、私の経験をお伝えして行きたいと思います。

148.私の夫婦でゴルフ体験記13

9月になりこの月は意外と休みが多く、つくばマラソンに向けたランニングも予定通りこなせた為、連休最後の日に、行きつけのメイレイクヒルズカントリークラブがたまたま空いていた為、行く事にしました。このゴルフ場は、以前から私の会社関係で良く使っていた経緯から、個人的にも使うようになりました。関越高速で私の家からもアクセスが良く、値段も手頃、コースもまずまず、ご飯は美味しいし、従業員の皆さんも親切、昔は無かったのですが露天風呂が出来て、それが温泉なのがたまりません。プレーの後のもう一つの楽しみが出来たので、我々は本当によく使うようになりました。とにかく妻が大好きで、その理由が他にもあり、レディスティが女性に優しく、ハート型のグリーンが可愛かったり、ちょっとした探検隊のようなカート道があったりと、ここに来るとワクワクするそうです。以前は白鳥が池に浮いているように見えるバンカーがあったのですが、それは無くなってしまったのが残念です。最近はゴルフ人気で予約が取りづらくなって来て、中々行く機会が減っているのが寂しいですが、以前からもっと混んでて当然と思っていたので、これが本来のこのゴルフ場のポテンシャルなのだと思っています。

この日は連休最後の日で天気も良かった為、ほぼ満員といった感じでした。スタートを待っているとマスター室の人から、キャンセルが出たから早くスタートしますか?との呼びかけ。連休最後の日だから早く帰れるといいでしょう?と、こんな気遣いも嬉しいゴルフ場です。我々は早くしてもらい、いつものインコースに向かいました。何故かここはインスタートばかりで、いきなり打ち上げのミドルホールです。ここでは、私はこのホールの攻略が全てであり、ここを無事にボギーまでで上がれればその日はまずまずのスコアが出るのです。さらにこのティーグランドは練習グリーンからも丸見えなので、結構なプレッシャーも感じます。なのでいつもこの一打目が超緊張します。今回はこのゴルフ場のこのインスタートの第一打で「人に影響されて崩れる」事が本当なのか試そうと思ってました。

いよいよスタートの時間。カートを動かしてティーグランドへ向かいます。後続組の人達は近くまでは来ませんが、十分見える所までついて来ました。振り返ると練習グリーンにも人が大勢います。前回、前々回と違い人がたくさん見えます。果たして人が見てると緊張して崩れるものなのか、運命の第一打です。心臓はドキドキです。やはり頭の中で色んな事を思い浮かんで来ています。今までの笑われたり罵倒されたりのトラウマです。こうなるともうダメです。しかしもう引き返せない。そのまま素振りをしてドライバーを振ります。ボールは左へ引っ掛け、以前と同じように打ち上げの丘を越えられませんでした。やはりダメだった。やはり知らない人が見てると以前のトラウマが頭をよぎり、自分はどう思われているのだろう、下手なくせに夫婦でゴルフかと思われているのでは無いか、遅くなるから早く打てと思われているのではないか、等々、さまざまな事を想像してしまい、早くこの場を去りたい気持ちになる感じでした。

その後は、妻のレディースティーはその丘の中腹位にあるので、逃げるようにカートを動かしました。自分のボールはそのレディースティーの直ぐ近く。後ろの組は笑ってるんだろうな、等と思いなが妻の第一打を見守りました。この頃になると妻はドライバーを使えるようになっていました。するとナイスショットです。これでは益々自分の立場が無くなると思いました。きっと妻の方が上手いと思われているのだろうと思うと、とても気持ちが落ち込んで来ました。私の第2打の番です。つま先下りの足場はスタンスが取りづらく、トラブルの原因となります。案の定、シャンクして今度はボールは右に。益々頭に血が上って来ます。バタバタゴルフの始まりです。しかし何とか丘を越え、グリーンが見える所まで来ました。スタート地点の人は見えなくなります。すると心は落ち着きます。妻のドンマイの言葉もあり、深呼吸をしてゆったり構え、先生の言う通り内から外のスイングを思い出します。残りは100ヤード弱。いつも練習しているクラブの距離です。いつもならこのまま撃沈して行くのですが、この日は違いました。ここでスクールの時のようなショットが打てたのでした。そして何とか3オン、その後2パットでボギー。鬼門のホールを乗り越えました。妻は第一打がいい当たりだったのですが、アプローチがまだ苦手でダボスタートでした。

続くホールはロングです。打ち出しが少し狭めですが、ドライバーでのキャリー地点辺りは広めで割と打ち易い感じのホールです。ここは大体前の組が既に行ってしまっている事が多く、この日もそうでした。人がいないととたんにマイペースになる事が出来、そこではさっきのようにスクールの時を思い出し、深呼吸してゆったり素振りをして、打ちました。するとまずまずの当たり。少し左に引っ掛け気味でしたが、十分満足する当たりでした。続くショートホールは打ち上げの距離が長めなので、良く詰まっている事が多く、この日も前の組が待っていました。我々の番になると当然、後続組がやって来ます。ここでまた人との戦いが始まります。今度こそ名誉挽回。しかし頭の中にはあのトラウマがよぎって来ます。そしてあのスクールのルーティーンはどこへやら。またまた左に引っ掛け、その後も後続組からは丸見えな為、バタバタなゴルフとなり、このホールはダブルパーとなってしまいました。

こんなゴルフの繰り返しでこの日は終わり、スコアは110程度、やはり知らない人達が見ていると緊張して崩れるというパターンが鮮明となり、自分としてもこれは既に技術と言うか心の問題ではないかと思うようになって来ました。妻もその辺りは感じているようで、「後ろなんて気にしなければいいのに」とアドバイスをしてくれましたが、それを念頭に置いても直らない事に、この心理的な問題は深刻なのではないかと感じるようになって来ました。

メイレイクヒルズのインコースの最終ホール。このゴルフ場はプレー後の温泉も楽しみです
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