前立腺癌、重粒子治療体験記

前立腺癌と重粒子治療について、私の経験をお伝えして行きたいと思います。

99.私のダイエットとランニング体験記2

「さあ走ろう」と心に決めましたが、この巨体、いきなり走ってもいいものか。妻には友人グループがアドバイザーとして付いていてくれたのでトラブルも無く来れたようですが、体重がある中年のランニングは無理をすると膝を痛めて大変な事になると以前調べた事がありました。しかし考えていても仕方ない、少しずつやってみるか、と言う事で暫くは改めてネットや本を参考に色々調べながらジョギングから始める事に決めました。最初は特にウェアを買わずに家着のスウェットで走る事にして、ある程度走れるようになったら妻みたいなランニングウェアを買うという事を目標にして、近所の公園に向かいました。

こんなランニングに来るのは高校生以来。妻に聞いて公園には1周2㎞のジョギングコースがあり、脚に優しいラバーも張ってあり距離も書いてあるのと言うので、そこを利用する事にしました。最初は時間が掛かってもいいから1周位走るかとゆっくり走り出しました。しかしこれは甘かった。ゆっくり走り出して500mもしないうちに既に息が上がってきました。幸い足や膝にはダメージは出ませんでしたが息が上がってしまい、信じられない事に800m手前でリタイア。厳しい現実を突きつけられました。その後は残った距離をトボトボ歩いて行きました。コースではどんどん私の事を追い抜くランナーがたくさんいました。それも自分より明らかに高齢な人も多くいました。そしてその殆どがスッキリした体型の生き生きとした人達。この現実にはかなりのショックを受けました。最初から出鼻を挫かれた感じで、これは前途多難だと思いました。今までであればこのまま3日坊主化してしまっていましたが、今度ばかりは決心が違いました。神様がくれたこのチャンス、さらにあの妻の容姿を見せつけられ、自分もあのようになってやると決めたのです。意地でも続けてやると心に再度誓いました。私はいつも3という数字を意識して挑戦しています。まず3日やってみて次は3週間、続いたら3ヶ月、ここまで続いたら3年頑張るという風に、この時も3をキーワードに頑張る事を決めていました。

その後も土日には公園に繰り出しジョギングを続けて行きましたが、やはり膝に違和感が出始めました。1㎞位は走れるようになって来たので、それでも何とか続けていました。そして3日、3週間とクリアし1ヶ月位経って、何気なく会社で自分がダイエットの為にランニングを始めたと話しました。続けて膝が少し痛くなって来たと言う話をしたところ、部下の一人がすぐに割って入って来ました。その部下は学生の時に陸上部にいたとの事で、ストレッチをしているか質問されました。そして、私くらいの年齢でいきなり走り出すのは脚を痛めるだけとの話と、ストレッチの重要性について説明してくれました。私が、その辺を適当に返答していると、その始め方はとても危険であるとの事で、今度の走る時に一緒に来てくれる事になりました。

そしてその後、ランニングのフォームを初め、シューズの選び方、ウェアについて、そして最も多く説明してくれたのが、ランニング前後のストレッチ体操でした。特に私のような感じで初めての人は、走る前より後を重要視する事を説明してくれました。3回程度わざわざ休日に時間を割いてくれて、一緒に練習してくれました。特にこのストレッチが大変、しかし十分にやらないと膝を壊すという恐怖心から、結構真面目に取り組みました。そして最後の練習の時に、5㎞位走れるようになったらその距離程度のランニング大会に出るといいとアドバイスしてくれました。私はそれを目標に少しずつ頑張って行きました。その後も会社で色々アドバイスを受けて、ゆっくりですが何とか5㎞位走れるようになりました。

そんなこんなで、ランニングを始めて3ヶ月が過ぎようとしていました。偶然にもいい部下に恵まれて故障する事無く、ランニングの世界に入って行けました。始めたのが夏の終わり頃でしたので、既に初冬。この時にある異変を感じました。寒くなって来たので冬用のスーツを出して着た時に、太もも辺りが少し緩くなっているのを感じました。それは扁桃腺の病気後の時には感じなかったものでした。体重はその時とそれほど変わらなかったのですが、確かにそう感じました。特にしゃがんだ時の感じが全く違いました。これには何とも言えない嬉しさが込み上げて来ました。妻を見て感じた事と同じで所謂「身体が締まる」って事なのでしょう。それが少し実感で出来ました。こうなるとランニングに気合が入って来ます。その後も土日が待ち遠しく、でも後輩のアドバイス通り飛ばし過ぎないように、走った後もしっかりストレッチを行う事を心掛けて行きました。

雪の降った翌朝の航空公園f:id:x-japanese:20210901225418j:image