前立腺癌、重粒子治療体験記

前立腺癌と重粒子治療について、私の経験をお伝えして行きたいと思います。

70.お見舞い

入院も中盤に入ってくると、お見舞いの話がチラホラ増えてきます。この病院は私の自宅や会社から遠いので、入院前に会社や家族、親族にはお見舞いは遠慮する旨の連絡をしていましたし、友人にはそもそも前立腺癌の事は秘密にしていました。それでも会社の社長、同僚がお見舞いに来てくれました。あとはたまたま千葉県に住んでいる弟が来てくれました。

社長のお見舞いには本当に驚きました。同僚や弟は事前にメールとかで来るのが分かっていたので、一階の受付で待ち合わせそこで色々話していました。しかし、社長のお見舞いは突然、それも病室に来ました。私は照射前でひたすら待っている時の緊張と、照射のプレッシャーを克服出来ないイライラが交錯していた時でしたから、変なところを見られてしまったと、驚きと言うよりは恥ずかしさで一杯でした。

わざわざ社長が来たのは理由がありました。社長の友人が近年前立腺癌になり、その方は病院の言う通り手術をしたとの事でした。しかし、その後の経過が思わしくなく、やはり一番は尿漏れについて嘆いていたとの事で、私の重粒子治療にとても興味があったとの事でした。

お見舞いというよりは、重粒子治療についての質問が主で、どんな治療なのか、どうやってこの病院を知ったのか、痛さとか後遺症は無いのか、資金的な事はどうなのかとか等、お見舞いと言うよりはヒアリングという感じでした。社長は、それらの回答の中で私が言った「病院に言われた治療だけではなく、他の治療方法の情報を集め、その中から自分のニーズと合う治療を選択した」という言葉に感心してくれて、とても参考になったし勉強になったとお礼を言って帰って行きました。

この事は、治療が精神的にキツかった時期でもあったので、社長のお役に立てたと嬉しくなり、少し前向きになれました。また同僚達はお見舞いの後、稲毛の街で飲んでいる写真を送ってきて、早く一緒に飲みましょ〜などと呑気なメールをくれ、これも元気の元となりました。やはり、お見舞いはいいものだなって思いました。

御殿場高原ビールのレストラン、グランテーブル。ここの地ビールは最高です👍f:id:x-japanese:20210331082618j:image