前立腺癌、重粒子治療体験記

前立腺癌と重粒子治療について、私の経験をお伝えして行きたいと思います。

24.専門家への相談

今後の方向性を決めるのに、妻も色々と勉強してくれていました。私は先日の針生検と全身麻酔の一件もあったので、治療には知識不足が一番いけない事だという事を感じていました。妻からもその点はキツく言われました。妻の言葉は「自分の病気なのだから、自分である程度理解して治療に臨むべき」。中々今の自分には厳しい言葉でしたが、本当にその通りだと思い、自分も難しいながらも少しずつですが調べたりしてみました。しかし、なかなか理解できない事も多く、また調べれば調べるほど自分は何で病気になってしまったんだろうって辛くなってしまう事も多々ありました。この辺りは本当に辛い日々が続いた時期で、夫婦間もギクシャクした時期でもありました。そんなある日、自分ががん保険に入っている事に気づき、契約内容を調べる事にしました。すると、専門家による無料相談が可能との事。素人がウダウダ考えていても仕方がない、そこに相談してみる事にしました。妻も賛成してくれて早速予約の電話をし、日時を指定して近所のファミリーレストランで会う事にしました。なるほど、こんな使い方もあるんだな、なんて感心してその日を待ちました。しかし、その日までが凄く長く感じました。こうしている間にも、癌は少しずつ進行しているんだろうと思うと、早く治療方法を決めないといけないと焦るばかりで、仕事も手に付かなかったのを覚えています。相談なんかしている時間自体がリスクだから、いっそのこと先生の言う通り手術してしまおうか、そんな事を思った事もありました。心の中の葛藤と戦いながら、せっかく専門家と合うのだから、相談の前に我々も出来るだけ情報を整理、限りある相談時間内に出来るだけたくさんの相談が出来るよう頑張りました。特に妻は根気よく調べてくれていて、本当に感謝しました。そして、ついにその日がやって来ました。流行る気持ちで予定の時間より15分近く早く着いてしまい、妻と2人で指定された場所を覗くと、すでに担当の方が到着されており、私は直ぐにその担当の方へかけて行きました。

ホテル時の栖の星の王子様のイルミネーション

f:id:x-japanese:20210315084155j:image